金融系ビジネスマン御用達サロンで、男性も定期的ケアを
ダウンタウン・シアトル、3rd アベニューの郵便局から1ブロック隣に立つシアトル・タワー・ビル。その14階にある男性専門のサロン・スパ、『チェアマン』のドアを開けると、オーナーのポリーンさんが迎えてくれた。ポリーンさんは日本生まれのハワイ育ち。とてもきさくな感じの女性だ。
ポリーンさんの案内で店内を見て回る。元は法律事務所だったスペースを改装した 『チェアマン』 は、ヘアカット&ネイル室・シャンプー室・マッサージ室に分かれている。男性専用ということで、内装も家具も男性好みの落ち着いた雰囲気に統一するなど、細かい配慮がなされているようだ。客層は25歳以上から60歳代までと幅広く、ポリーンさんは「特に周辺の金融系企業のビジネスマンが多いわ」と話してくれた。
今回手足のネイルケアを担当してくれたロビンさんは、この道8年のキャリアを持つベテラン。ヘアサロンとは衝立で隔てられたスペースの一角にある革張りのゆったりした椅子に座ると、ロビンさんがその反対に座り、いよいよネイルケアの始まりだ。
まず、皮膚を柔らかくするため、フット・バスの中に足を浸ける。この湯にはクレンジング・ソープが入っているので足の汚れを落とす目的もあるのだが、健康サンダルのようにボコボコした突起のある底のパッドが足裏のツボを刺激し、かなり気持ちがいい。10分ほどたったところで、ロビンさんがローションをつけた両手で足先から足首までを丁寧にマッサージしてくれる。「体の疲れは足元から」と聞くが、本当に疲れが取れるようでリラックスできた。
マッサージが済むと、少し伸びていた爪を爪切りでカットし、ファイル(やすり)で形を整えていく。次にソフナーで柔らかくした甘皮(キューティクル)をプッシャーで下に押し、ニッパーで余分な部分をつまむようにして切っていく。もちろん痛みはまったくなく、最後にキューティクル・オイルをつけて完成だ。すべてが初めての体験だが、この甘皮の処理は、最も「ネイルケアをしてもらっている」と感じられる段階だ。人によっては古くなった足の角質を削るというケアもしてもらえる。
ベーシック・コースならここで終わりだが、今回はフル・セットということで、仕上げにパラフィン・トリートメントをすることになった。これは血行を良くし、肌に潤いを与え、すべすべにする効果があるそうだ。ステップは、トロトロに溶けたパラフィンに2回浸けた足をビニール袋ですっぽり覆い、片足ずつバスタオルで包んで、パラフィンが完全に固まるまで放置するというシンプルなもの。パラフィンが思った以上に熱く、浸けるのは少々つらいが、完璧なケアのためにガマンしなければならない。
パラフィンが固まる間に、手のマニキュアを始めることになった。作業の過程はペディキュアとほぼ同じだが、まずティー・ツリー・オイルの入った湯に指先を浸し、爪と甘皮を柔らかくしてから、ファイルで爪の形を整え、表面を磨く。そして、ペディキュアと同じ手順で甘皮の処理をし、仕上げにラベンダーのエキスが入ったオイルで手をマッサージしてもらえば完成だ。女性の場合とは異なり、爪にネイル・ポリッシュを塗ったりはしないが、やはり爪と甘皮がきれいにカットされた指先はとても清潔に見える。
マニキュアが終わったところで足のバスタオルを取り、パラフィンをビニール袋ごとはがすと、足のトリートメントもできあがり。ちょっとカサカサだった足が、靴下を履くのがもったいないくらいすべすべになったのはかなりの驚きだった。
最後に自分でできるネイルケアをロビンさんに聞いてみた。キューティクル・ソフナーを塗って甘皮を常に押し、ローションで保湿を心がけていれば十分とのこと。また、ドラッグストアなどで購入できるキューティクル・オイルでささくれを防止することも教えてくれたが、キューティクル・オイルを購入することに抵抗がある場合は、クッキング・オイルやベビー・オイルでも代用できるそうだ。ただし、塗る時にはごく少量だけ使用するのがポイントだ。
以上でネイルケア初体験が終了した。感想としては、まずネイルケアが女性だけのものと考えるのはもったいないということ。ロビンさんも言っていたが、男性も髪を切るのと同じように定期的に爪のケアをするべきなのだ。フット・ケアに関しては、美容面だけでなく、体の疲れを癒す効果もあり、健康面にもプラスになるかもしれない。また、身だしなみを整え、自己管理をするという点では、ビジネスマンはもちろん、ワンランク上のパーティーに参加する男性や結婚式前の新郎にもお勧めしたい。または、もっとカジュアルに”自分自身に対するご褒美”と考えてもいいのではないだろうか。いい服を着るだけではなく、自分自身にも磨きをかけると、身の引き締まる思いがするものだ。
ニューヨークのような大都市でも男性専用スパはまだまだ珍しい存在だが、今年に入ってからメジャーな雑誌が男性向けのケアに関する特集を組むといった動きもあり、今後じわじわと定着していくのかもしれない。男性が落ち着いてリラクゼーションを堪能し、身だしなみを整えられる場所があるのは、個人的にも大歓迎である。
※チェアマンではこの他にもフェイシャル、ヘアカット(パーマを除く)、マッサージ、ワックスを行っている。
■Chairman Salon & Spa For Men
| 住所 |
1218 3rd Avenue, Suite 1422, Seattle,
WA 98101 >> Map |
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Phone |
(206) 621-9966 |
| 営業時間 |
月〜金 8am-5pm; 土日定休 |
| パーキング |
有料駐車場、路上駐車 |
| 支払い方法 |
Visa, MC, Amex, Discover, 現金, トラベラーズ・チェック |
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ビジネスマン御用達らしい
落ち着いた雰囲気の店内。

まずはフット・バスでリラックス。

マッサージでは足の疲れが取れる。

パラフィン・トリートメント中の両足。

甘皮(キューティクル)の処理。
痛みはまったくなし。


ケア終了後の手足。 爪と甘皮が
きれいに整えられ、抜群の清潔感。 |