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Monorail Espresso
 

行列覚悟、カウンターのみの人気小規模カフェ
ダウンタウン


多くの大型カフェが林立するダウンタウンの中心街で、長い行列が絶えない人気店モノレール・エスプレッソ。24年前、世界初のカートを利用した移動式カフェとしてスタートした同店は、9年前に現在のUnion Streetと 5th Avenueにある固定店舗に移転。しかし、その後も創業当時の特長をそのままに、間口わずか一間ほどのカウンターと5人の従業員のみで営業を続けている。創業者であり、バリスタでもあるモノレール・エスプレッソのオーナー、チャックさんに、バリスタにとって大切な事柄を尋ねてみた。

良いバリスタとは?
人によっていろいろありますが、私の定義は、親しみやすさ、信頼性、良いサービスの3つです。

バリスタをしていて特に嬉しい時、満足する瞬間はいつですか?
毎日お客さんと話している時はいつも楽しいです。それ以外では、従業員が幸せかどうかが、店が上手く行っているかどうかのバロメータと言えるでしょう。

チャックさんから見て、このカフェのお客さんはどのような人たちですか?
この店のコーヒーを愛するリピーターの多くに共通する特徴は、 "自由な思考" を持っていること。近年、集客力のある大型カフェが次々と進出する中で「流行に乗ってビッグ・ビジネスに金を払うのではなく、自分の気に入った味に対してのみ納得して金を投じる」という明確な信条を持つ人たちが、当店にコーヒーを買いに来てくれます。中には、20年近く通い続けてくれる人もいます。安易に多勢に流されず自分で考えて行動する "インディペンデントでインディビジュアルな人" こそが、私のビジネスを支える客層だと言えます。

バリスタを始めた時に、何か特別なトレーニングは受けましたか?
開店当時はエスプレッソ・マシンの扱い方はなんとかわかっていたものの、どのようにして味も見た目も良いコーヒーを作ってよいのか全くわからず苦心しました。たとえば、フォーム・ミルクを作ることはできても、美しく仕上げるコツがわからない。今でこそシアトルには多くのバリスタがいますが、当時はおいしいコーヒーの作り方を知っているはアメリカに1人もいませんでした。

モノレール・エスプレッソは多くのメディアに取り上げられてきた人気店ですが、それにも関わらず店舗の拡大やフランチャイズ化などをしないのはなぜでしょうか?
私は今の店舗の小ささを維持し、自分が人生を楽しめるようにしたいのです。私には、モノレール・エスプレッソの経営者以外にも、家族の一員、ペットの飼い主、趣味のスポーツをしている時の自分など、多くのアイデンティティがあります。カフェという仕事が私にとって第一ではないし、一番でもありません。私は今のビジネスのサイズに満足していますし、今の仕事に満足しています。

「バリスタとして大切なこと」を体現するかのように、インタビュー中も、次から次へチャックさんに声をかけて、彼との世間話を楽しんで行く客さんが後を絶たない。驚いたのは、カウンターに並ぶ客だけでなく、コーヒーを注文せずただ店の前を通り過ぎるだけの人とも挨拶を交わしていること。今コーヒーを注文していなくても、彼らは数年来の常連なのだそう。通常のカフェでは、ドリンクを買うために店の中に入らなくてはバリスタに会うことができないが、道路に面したカウンター式の同店では、視界を遮る壁は無く、店の前を通るたびに気軽にバリスタと顔を合わせる機会があるのだ。「最近は泳ぎに行ってるの?」「この間の旅はどうだった?」など、何気なくチャックさんが話しかける一言一言からも、彼が1人1人のお客さんとの関係を大切にしていることが伝わってくる。数あるダウンタウンのカフェの中で、これだけ温かみある会話が交わされている店を見つけるのは難しいのではないだろうか。チャックさんにとってバリスタはまさに天職。「毎日多くの人が私のコーヒーを求めて来店してくれる。彼らとの会話を楽しむ。それでお金も入る。私にとってこれ以上良いビジネスが他にあるでしょうか?」と語ってくれた。カフェがインディペンデント系であれば、そのカフェを愛するお客もしっかりと自分を確立した人達。「すべての人を喜ばせることはできません。すべての人にアピールしようしてむやみに今までのやり方を変えれば、既存の顧客の信頼を失ってしまいます」と語るチャックさん。ターゲット・オーディエンスを明確に把握した経営を行い、それを理解し共感する人たちとの確実で密接な関係を確立しているチャックさんの説得力ある考察に感嘆させられた。

独学で試行錯誤を繰り返し、自分のスタイルを確立したチャックさん。適度にダークなローストが同店の特徴で、チャックさんが特に好きなのはマキアートを作ること。ミルクとコーヒーのアグレッシブな風味がよく出るからだとか。取材後にその自信のマキアートを注文してみた。シンプルだがコクがあり、一口一口ゆっくりと味わいたい一杯。長い行列に並んでも、ぜひ一度試す価値があるだろう。

Monorail Espresso (ダウンタウン)
住所 520 Pike Street, Seattle, WA 98101 >> Map
(バス路線は Metro's Trip Planner で)
お問合せ Phone: (206) 625-0449
営業時間 月〜金 6am-6pm; 土 8:30am-5pm; 日 9am-5pm
支払い方法 現金のみ
豆の販売
Wi-Fi

(2004年9月現在)掲載した情報は予告なく変更される場合があります。



Monorail Espresso
Monorail Espresso
オーナー兼バリスタのチャックさん

Monorail Espresso
チャックさんが特に好きなマキアート

Monorail Espresso Banana Republic の横にある店舗
 
 

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