
シアトルのコーヒー豆卸売部門トップ企業の直営カフェ
キャピトル・ヒル
キャピトル・ヒルはパイクストリート沿いにあるカフェ・ヴィタ。2階建てのカフェは、地元の人に加え、シアトル・ユニバーシティやシアトル・セントラル・コミュニティ・カレッジの学生達などでいつもにぎわっている。
その特徴は何といっても豆の販売だろう。店内1階奥の焙煎工場では、ロースター達が豆を毎日ローストし、シアトル市内・近郊のさまざまなレストランやバー、カフェに豆を卸している他、グルメ志向の食料品店でも小売り販売している。シアトルのインデペンデント系カフェの豆の卸し売り部門では、業界のトップを走るカフェなのだ。今回の取材では、消費者向け営業部門のディレクターを務めるベテラン・バリスタ、ニコルさんにバリスタの仕事やカフェ・ヴィタの魅力などについて聞いてみた。

バリスタを務めてもう何年になりますか?
当店では5年ですが、前のカフェと当店をあわせると8年になります。私自身はバリスタという経験を持って当店に来たため改めてトレーニングを受けていませんが、ここで初めてバリスタという職に就くバリスタ候補生たちはまず約2週間の実務トレーニングを、そしてエスプレッソ・バー(エスプレッソ・ドリンクを作る場所)に入り、指導担当者が候補生の様子を見ながら教える
"shadowing" というトレーニングを受けます。当店では豆もローストしているので、コーヒー豆の学習もあります。
どんなドリンクを作るのが好きですか?
カプチーノとラテですね。カプチーノとラテは温かいミルクを注ぎ、最後にきれいな花の模様を描くようにします。当店ではこういったエスプレッソ・アートのトレーニングもします。でも、良いエスプレッソのショットが打てて、良いスチーム・ミルクを作ることができて、当店のクォリティを満たすドリンクが作れるようになるのが先ですね。それができれば、自然とエスプレッソ・アートが身についてきます。
なぜバリスタの仕事を始めたはじめたのですか?
人とふれあう仕事が好きで始めました。この仕事はいろいろな人との出会いがあるのが魅力です。ドリンクを作るのも楽しいです。
ニコルさんにとって、バリスタに必要な要素とは何でしょう?
People Skills (人とのコミュニケーション能力)が必要です。当店ではバリスタを採用する際、熟練したバリスタであるかどうかといった経験はあまり問いません。なぜなら熟練したバリスタはそれなりの癖があり、それが当店のスタイルと合わない場合もあるからです。それよりもカスタマー・サービスが大事です。最近採用した人達は、コーヒーに関する経験はまったくないものの、カスタマー・サービスの経験があり、それが採用の決め手となりました。
カスタマー・サービスの質を保ちながら、効率良くドリンクを仕上げることに配慮しますか?
私たちはすべてに配慮しています。お客さんが来店された時点からサービスは始まります。ドリンクに関しては、量より質。そのため、ドリンクごとに豆をひき、ミルクをスチームします。たくさんのドリンクを一度に作るのではなく、個人に個人においしいドリンクを作ることに気を配ります。それが他の店との違いでもあるでしょう。スチーム・ミルクをいっぺんにたくさん作って、たくさんのドリンクを作るところもありますが、それではドリンクの質が下がります。
カフェ・ヴィタの魅力を教えていただけますか?
まず、ドリンクの質です。良い豆を調達し、店内でローストをしています。それから、店がとても居心地の良い空間であること。温かい雰囲気があり、私自身も内装が好きですし、たくさんの人達が勉強などをしている、そういう場であることも好きです。
ローストに関して少し聞かせてください。豆はどこから仕入れるのですか?
世界中からです。長年契約を続けている農園があり、そこから取り寄せます。同じ味を保つ必要がありますので、新しい農園を利用することはまずないですね。
何種類の豆がありますか?
8種類です。あまり多くの種類はローストしていません。
カフェ・ヴィタの豆はシアトルのさまざまな所で見かけますが、ビジネスの規模的にはどのぐらいですか?
ビジネスの80%が豆の卸し業です。シアトル市内・近郊のさまざまなレストランやバー、カフェで、カフェ・ヴィタの豆を使ったコーヒーが出されています。また、Whole
Foods や Larry's、Thrift Way、Metropolitan などのマーケットでも当店の豆を購入できますし、最近ではダウンタウン・シアトルに新しく開店したバーテル・ドラッグス内にも当店の豆を使ったカフェができました。昨日もそこへトレーニングに行ったばかりです。
80%ですか、それは大きいですね。直営店は今後さらに増えるでしょうか?
現時点で3件の直営店がありますが、それ以上カフェを増やす予定は今のところありません。増やすのも悪くありませんが、私たちは特にそれを目指しているわけではないのです。拠点をシアトルから動かすことも、他州に拡大することもないでしょう。
ここ数年、大企業のカフェの成長はもちろんのこと、多くのインディペンデント系カフェも出没しているシアトルですが、それについてはどう思いますか?
コーヒーの需要は高いですし、自分がしていることをきちんと理解しているなら、いいビジネスですよね。利益だけを気にかけ、コーヒーについての知識(どんな人とビジネスをし、どんな豆を使用するかなど)がおろそかになると駄目でしょう。情熱が大事だと思います。
最後に、カフェ・ヴィタのようなインディペンデント系カフェは今後シアトルのコーヒー業界でどのような役割を果たしていくと思われますか?
前向きな役割でしょう。多くのインディペンデント系カフェが活躍するのを見るのはすばらしいです。1ブロックに1件のカフェというのも便利かもしれませんが、人々はさらに個性を求めるでしょう。特にシアトルの人達はおいしいコーヒーとそうでないコーヒーの違いがわかっています。

さっぱりとした、気さくな印象を受けるニコルさん、エスプレッソ・バーで同僚のバリスタと共に働く姿は貫禄たっぷりだ。また、カスタマー・サービスを大事にしていると言うだけあって、どのバリスタもとても感じがよく、カフェを支えるのが単純に質の高いドリンクだけでないことに納得させられる。
自分たちがこだわってローストした豆をさまざまな場所で提供するカフェ・ヴィタは2005年で開店10年目となる。今後も変わらずシアトル各地で、良質の豆とドリンクを提供してくれることだろう。
| Caffe
Vita (キャピトル・ヒル店) |
| 住所 |
1005 East Pike
Street, Seattle, WA 98122 >> Map
(バス路線は Metro's
Trip Planner で) |
| お問合せ |
Phone: (206) 709-4440 |
| 営業時間 |
月〜金 6am-11pm; 土・日 7am-11pm |
| 支払い方法 |
Visa、MC、現金 |
| 豆の販売 |
有 |
| Wi-Fi |
有 |
| 公式サイト |
www.caffevita.com |
|
(2004年9月現在)掲載した情報は予告なく変更される場合があります。 |


ニコルさんと同僚のバリスタたち




ニコルさんが作ってくれたラテ



店内1・2階の様子

店内奥にある焙煎工場 |