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旅行日記
 

シアトルから約2時間半のドライブで到着するバンクーバーは、カナダのブリティッシュ・コロンビア州最大の都市。「外国」を「海外」と表わさずを得ない地理的条件の日本と違い、アメリカと地続きのカナダとは、「日帰りでバンクーバーに行こう」という気軽さで行き来できる。

今回はこれまでのように車で行くのとは違う旅を演出するため、シアトルからバンクーバーまでの片道にアムトラックを利用することにした。「絶対ビジネス・クラスがおすすめ!たった12ドルの追加料金で、快適さがかなり違うから。でも、帰りは疲れるよ。なにせ片道4時間だからね」というスタッフ(れ)のアドバイスに従い、アムトラックのウェブサイトでシアトル発・バンクーバー行きのカスケード路線のビジネス・クラスを購入(コーチは1人片道$31; ビジネスは1人片道$43)。そして、今回はバンクーバー観光協会のおすすめする "Vancouver Sun Run" という、バンクーバー市内10キロを走る(または歩く)イベントにも参加することになったため、帰りはできるだけ短時間で済むよう、夫は車でバンクーバーまで行き、パシフィック・セントラル・ステーションで待ち合わせをすることになった。


アムトラックの旅 2005年4月16日(金)
天候: 曇り
気温: 56F

シアトルのキング・ストリート・ステーション(SEA) 午前7時45分発
バンクーバーのパシフィック・セントラル・ステーション(VAC) 午前11時40分着

Amtrak Cascade アムトラック・カスケード午前7時10分
「アムトラックの食事はおいしいのかな」
まず心配になるのは食のことである。夫にキング・ストリート・ステーションで下ろしてもらう前に、すぐそばにある Zeitgeist で念のためにアメリカーノとクロワッサンを購入した。

午前7時20分
2005年4月中旬の時点でこのステーションは改装中らしく、駅舎の内部は金属の骨組みがむき出しになった哀れな状態である。チケット・インフォメーションでコンファメーション・ナンバーを伝えて身分証明書を提示し、チケットをもらう。「あそこに並んでチェックインしてください」と言うのでふと見ると長蛇の列だ。「あれに並ぶのか」と私がゲッソリしたのを見て取ったのか、職員は「あなたはビジネス・クラス用のところに並べばいいんですよ」と、誰も立っていないところを指差してくれた。ビジネス・クラスはコーチ・クラスの料金にほんの12ドル追加するだけなのだが、「そう来なくちゃ!」と、待つのが嫌いな私は嬉しくなった。パスポートとチケットを見せてチェックイン。

午前7時30分
職員がドアを開け、ぞろぞろとホームへ。私の席は最後尾の1号車で進行方向に向かって左側の窓際だ。座席は広くて清潔で、大きなテーブルもついている。本やガイドブックを置いても十分なスペースがあるのでありがたい。映画の上映もあり、往路は 『スポンジ・ボブ』、復路は 『Ocean's Twelve』 だそうだ。さっそくトイレと他の車両をチェックしに行ってみる。2号車はビジネス・クラス。ここはまだ誰も乗っていない。そしてトイレ。窓はないが、大きくて清潔。チェンジング・テーブルもある。その次はダイニング・カー(食堂車)。"Please wait to be seated." と書いてあり、サーバーたちは開店準備に忙しそうだ。3号車はビストロと呼ばれ、軽食の販売がある。今年4月にフランスで開催されたベーキングのワールドカップ 『Coupe du Monde de Boulangerie』 で優勝したアメリカ・チームのベーカーが勤務するエッセンシャル・ベーキング・カンパニーのスコーン($2.50)があり、その他にはコーヒー($1.50)やフルーツ、シリアルなどいろいろあってびっくりだ。ここのカウンターにすわって食べることもできるし、自分の座席に持っていくこともできる。アムトラックのロゴが入ったシャツやワインもお土産用に販売されている。5号車からはコーチ・クラス。少し覗いてみたが、ビジネス・クラスよりも利用者が多くてにぎやかだ。静かに旅をしたいならビジネス・クラス、にぎやかに旅をしたいならコーチ・クラスがいいだろうか。

午前7時45分
"Welcome aboard!" という車内アナウンスが流れ、ゆっくりと発車した。すぐにトンネルに入り、しばらくするとウォーターフロントへ。ストリート・カーを待つ人たちや朝のジョギングをする人たちが見える。いつもは車から見る風景なので不思議な感じだ。私が出発したことを確認するために、夫が電話してきた。長い通話や他人の迷惑になる通話でなければ座席にすわったまま携帯電話を使用してもよいことになっているが、ビジネス・クラスは非常に静かなので、テキスト・メッセージングでやり取りする方がいいだろう。

午前7時58分
進行方向の右側にはバラードのロックスが見えるそうだ(私は左側の端)。車内アナウンスでロックスについての簡単な説明が入る。ビジネス・クラス担当職員が "Paper?" と言いながら新聞を持ってきた。普段から Seattle Times、Wall Street Journal、USA Today は揃えているらしい。

午前8時5分
海岸線ぎりぎりを走りだす。窓の外はすぐ海だ。落ちるんじゃないかと心配になるが、電車は滑るように進んでいく。高速道路からは見えないいろいろな場所を通ることができるのは電車の醍醐味だろう。トイレに行ったついでにダイニング・カーを覗いてみると、朝ごはんを食べる人たちで満席になっていた。なお、日本のように飲食品や土産を乗せたカートを女性が押して来る車内販売はない。

午前8時10分
映画の上映が始まった。すると、車両の後方にすわっていた中年男性と10歳ぐらいの子供が私の前の空席に移動してきた。どうやら後ろでは映画の画面が見えないらしい。

午前8時20分
エドモンズ到着。「ラップトップ用のアウトレットもございます」とアナウンスが入った。ビジネス客には便利。少し寒いので、持参したショールが役に立つ。職員が入国審査に必要な記入フォームを持ってきた。記入して準備しておく。職員はそう頻繁に来るわけではないので、ペンは持参しておこう。

午前8時42分
エベレット到着。ここではホームに降りることはできない。この時点で夫は既にマウント・バーノンに到着したとのテキスト・メッセージを送ってきた。やはり車は速い。

午前9時30分
マウント・バーノン到着。駅舎は完成したばかりだそうで、とてもきれい。ここでもホームに下りることはできない。前の座席の子供が「お父さん、まだ?」とぐずりはじめ、父親がなだめている。駅から出てしばらく行くと、窓の外になだらかな畑の風景が広がる。ここからチューリップは見えない。

午前10時
べリングハム到着。ここではようやくホームに降りて、外の空気を吸うことができた。しかし、寒いので、早々に車内に引き上げる。

午前10時40分
国境の町ブレイン到着。このあたりから電車がスピードを落としたかと思うと左右に揺れ始め、気分が悪くなりだした。日本のスムーズな新幹線や急行とは違い、ガタンゴトンという左右に揺れる感じだ。乗り物に酔いやすい人は、酔い止め薬を持参するといいかも。数分後にピース・アーチ・パークを通過。もうカナダだ。

午前10時47分
ホワイト・ロック通過。小さな町並みが見える。ここから市内までまだ約1時間ある。線路のある地域は風光明媚とは言いがたく、落書きをされたビルや荒れ放題の土地が続く。車内のビジネスマンが「市内に入ると、線路の両側はそれほどきれいじゃないな」と言っているのが聞こえる。この時点で夫は既にバンクーバーに到着したとのテキスト・メッセージを送ってきた。

午前11時43分
ようやくバンクーバーのパシフィック・セントラル・ステーション到着!残念ながら小雨が降っている。ビジネス・クラスの乗客から先に降り、入国審査へ。入国審査のブースは建物の中にあるが、待っている間は屋根のないところに立たされたままだ。雨が強く降っていても、太陽が照り付けていても、このシステムは変わらないのだろうか。ようやく順番が来て質問に答え、パスポートにスタンプしてもらって駅の中へ。駅舎はわりときれいで広い。外に出て駅舎を見てみると、なかなか重厚な感じの建物である。シアトルの駅舎も早く改築を済ませてほしいものだ。

約1時間も待っていた間にあちこちを運転していたという夫は、今回の宿泊先 Westin Grand はこの駅から車で5分だと教えてくれた。約4時間の電車の旅はこれで終わり。車で行くよりもいろいろなところを見ることができるので一度ぐらいは体験しておいていいと思うし、延々と広がる海のそばを通るのは、運転していたら味わえないものだ。まだトライしたことのない人には、ぜひおすすめしたい。

3日間のハイライト >>

Amtrak King Street Station キング・ストリート・ステーション内。
キング・ストリート・ステーションのチケット・カウンター。

Amtrak King Street Station キング・ストリート・ステーション内。
まだ改装中のステーション内。

Amtrak Business Class ビジネス
クラスのチケット
ビジネス・クラスのチケット。食べ物の割引券もついている。

Amtrak King Street Station ホームに停車しているカスケード線の電車
ホームに停車しているカスケード線の電車。

Amtrak Business Class ビジネス・クラスの車内
ビジネス・クラスの車内。座席はゆったりしている。

Amtrak Bistro 軽食を販売している Bistro
軽食を販売している "bistro"。

Amtrak Dining Car アメリカンな食事が楽しめるダイニング・カー
アメリカンな食事が楽しめるダイニング・カー。

Amtrak Toilet アムトラック内のトイレ
アムトラック内のトイレ。清潔で広い。

海岸線ぎりぎりを走る。
海岸線ぎりぎりを走る。

Skagit Valley スカジット・バレー
スカジット・バレーを通る。

Amtrak Bellingham Station 改装したばかりのべリングハム・ステーション。
改装したばかりのべリングハム・ステーション。ホームに降りてみる。

Vancouver Pacific Central Station バンクーバーのパシフィック・セントラル・ステーション。ここが終点。。
Amtrak Cascade バンクーバーのパシフィック・セントラル・ステーション。ここが終点。
 
 
バンクーバーB.C.って?
シアトルから車で2時間半、
カナダ第3の都市バンクーバーって?

バンクーバーB.C.の基礎知識
プランニングのお役立ち情報

エリア・ガイド
歩いて周れるバンクーバーの中心地、
主なエリアをご紹介。
観光名所
観光案内所、カナダ最大の都市公園、
美術館、水族館など、みどころいっぱい。

ダイニング
高級レストラン、充実の中華、カフェ、
大人気の居酒屋・・・食の楽しみを満喫!

ショッピング
ブランド・ショップや免税店もいっぱい!
買い物天国バンクーバーを楽しもう。
アクティビティ&カルチャー
ハイキングやゴルフ、スポーツ観戦、
バレエ&クラシック音楽鑑賞 etc.

宿泊
5つ星ホテルやクラシックなブティック・ホテルは
春から秋にかけては予約おすすめ

イベント
美しい自然を楽しむ企画が目白押し!
春から夏にかけてのイベントをご紹介。

ブリティッシュ・コロンビア州の基礎知識
B.C.州は大きく6つのエリアに分かれている。
バンクーバー以外にも足を伸ばしてみよう。

私のおすすめコメント
バンクーバー通が
バンクーバーをおすすめする理由とは?

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取材協力: Tourism British Columbia、Tourism Vancouver、Westin Grand Hotel、Wedgewood Hotel
 
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