最近は大概の企業がこの期間の定めのない雇用契約 『退職、および解雇自由の原則』(Employment at Will)を採用しています。これは、雇用者被雇用者両方に対して会社を辞めるか辞めさせるかの自由をお互いに与えるものです。企業にとっては、経済の状況や社員の適性によっては自由に解雇できるので比較的有利なケースが多いのが現状ですが、もし社員のトレーニングにお金と時間がかかったり、その社員と同じ技術と経験を持つ労働者がなかなか見つからない場合は、期間と制約を設けて雇用契約をする場合もあります。それに対し、社員にとっては、もし他にいい仕事が見つかった場合はいつでも退職する自由を与えていられるので、経済状況が良い場合(求人の数が多い場合)は有利ですが、不景気の場合はあまり望ましくありません。また、雇用者が注意しなければいけない点は、"Employment at Will" だからと言って、どんな理由があっても社員を解雇できるわけではないということです。下記がその例です。
6)業務上入手された情報に関する所有権(Ownership of Inventions and Confidential Information)
業界によっては、社員の仕事によって技術の発明や貴重な情報が生み出されることがあります。しかしながら、この条項が雇用契約書に記されている場合、大概その社員の仕事上の考案などは企業に属するとされています。従って、社員が退職した場合、その社員が考案・発明した製品やアイデアは、他の企業で働く際には利用、および販売はできないことになります。また、業務上得られた知識や情報に関する秘密保持も求められることがよくあります。
7)解雇に関する規定とその契約(Termination)
解雇の方法については上記で説明したような期間の定めのない雇用契約(Employment at Will)の場合と解雇理由(Termination for Cause)を定めた場合と大分ちがいます。解雇理由を定めている場合は、理由がなければ〈雇用期間が満たなければ)解雇できませんが、期間の定めのない雇用契約の場合は、不当解雇以外は理由なしで解雇できます。いずれにしても解雇の方法は大概契約書に規定してあり、社員に前もって通知通告をするのが通常です。ここで企業が気をつけなければいけない点は、解雇の理由があろうとなかろうと、不当解雇の疑いの可能性を避けるためにも、社員が企業にとって適切でないと判断した段階から、罰則や訓練などの通告をし、その書類を残しておく必要があります。また、社員にとっては、不当な扱いを受けていると判断した場合は、企業の人事部、または法務部に連絡をとり、職場改善の努力を自ら行う必要があります。これによって不当解雇を避けることができます。