来月3日にシアトルで行われる元宝塚歌劇団 シアトル特別公演 『ワールド・オブ・ドリームス』。実は、1939年(昭和14年)と1959年(昭和34年)8月の公演に続き、3度目なのですが、1959年発行の北米報知に当時の様子が掲載されていました。今回、北米報知にご提供いただいたその紙面をご紹介します。
なんと宝塚歌劇団が最初にアメリカを訪れたのは1938年(昭和14年)、第二次世界大戦勃発直前の4月から7月にかけて。「訪米芸術使節団」としてシアトルや紐育など全米9都市で公演しています。
そして、2回目となった1959年の公演は、初回より規模が大きく、7月26日に日本を出発し、11月20日に帰国するまで、カナダのバンクーバーでの8月10日~15日の公演を皮切りに、シアトルやポートランド、サンタモニカやロサンゼルスの西海岸、そしてシカゴやニューヨーク、ミネアポリス、ヒューストンなどの中西部、東海岸、南部、そしてまた西海岸のサンディエゴにサンフランシスコと、31都市で公演を行いました。
カナダのバンクーバーでの8月10日からの初演は大成功をおさめ、16日にグレート・ノーザン鉄道で西海岸を南下し、シアトルのキング・ストリート駅に到着。
宿舎はムーア・ホテルだったそうです。1907年に建てられ、今もホテルとして営業しているあのムーア・ホテルに、そんな歴史があったのですね。
「20年ぶり」「前回と同じように米人向のプログラム編成で二時間半にわたつてたつぷりと楽しませてくれる」とあり、期待の高さが伺えます。そして、8月17日午後8時15分、グリーンレイクのアコア・シアター(Aqua Theatre)でシアトル公演が開幕しました。
「・・・おまけに寒い夜露の下という悪条件のもとで公演」「水上劇場の狭い舞台」ではありましたが、「あらゆる悪コンデッションを克服して公演している」とのことで、1959年8月19日の公演は約三千の観衆を集めた」。
さすが、世界にファンを抱える宝塚。58年ぶりのシアトル公演がますます楽しみになりました。