アメリカのファイザーとドイツのビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスのワクチン第1弾が14日にワシントン州に到着したと、ワシントン州保健局が発表しました。
ワシントン州保健局によると、明日15日からハイリスクの医療従事者だけでなく、長期療養施設の患者および居住者の接種が開始されます。
ファイザーとビオンテックが共同開発したこのワクチンは、21日間の間隔を空けて二回接種するワクチンです。臨床試験のデータによると、このワクチンは95%の有効性があり、2回目接種の7日後からCOVID-19の感染を予防します。2回目の接種を受けてから1~2週間後までは完全に保護されているとはみなされません。臨床試験では、予期せぬ重大な有害事象は認められませんでした。
「このワクチンはパンデミックが克服できるものであるという希望の証である」と、ワシントン州保健局のジョン・ウィーズマン長官は述べています。
「COVID-19に打ち勝つにはまだ長い道のりがあるが、これこそが人々の命を救い始めるためのツールだ」
また、ワシントン州保健局のCOVID-19ワクチン計画グループのリーダーの一人であるミシェル・ロバーツ氏によると、「すべてが計画通りに進めば、ワシントン州ではほとんどの人が夏の半ば頃までに予防接種を受けられるだろう」とのこと。
「このような高い有効性を持つワクチンの急速な開発は歴史的な成果であり、COVID-19を打ち負かす一助となるだろう」
ワシントン州には今週中に62,400回分のワクチンが到着する予定です。これらのワクチンは、13郡の17施設に分配され、ワシントン州のワクチン配布計画のフェーズ1aに含まれる医療現場のハイリスク労働者、ハイリスクの第一対応者、および長期医療施設の入居者および従業員を含む推定約50万人が優先接種の対象となります。
ワクチン接種の最初の段階では、接種を受ける郡と、それぞれの郡に提供されるワクチンの分量のみが共有されます。今後はさらに多くのグループにワクチン接種を拡大していくため、ワクチンが提供される場所、接種に必要な方法や場所も公開される予定です。
追加のワクチンの出荷について、連邦政府は、12月末までにファイザーのワクチン22万2000回分をワシントン州に提供する計画です。定期的な出荷は、来年1月に開始される予定です。
また、新型コロナウイルスのワクチンを開発しているモデルナ社は11月30日に緊急使用許可の申請をFDA(食品医薬局)に提出しており、12月17日に審査されることが予定されています。緊急使用許可が承認され、西部の州で構成されるScientific Safety Review Workgroupが承認すれば、12月末までにモデルナ社の約18万3800回分のワクチンがワシントン州に提供されることになります。
ワシントン州のワクチン配布計画の詳細は公式サイトで確認できます。
©KIRO/Washington State Department of Health