新型コロナウイルスのパンデミックで世界中が大きな影響を受けた2020年。大都市から郊外や田舎に引っ越す人が増えているというニュースが報じられていました。
しかし、国勢調査局が5月27日に発表した新しいデータで、シアトルの人口は2019年7月1日から2020年7月1日の間に75万3291人から1万6423人増の76万9714人となり、この1年間の成長率が2.2%で全米1位だったことがわかったとシアトル・タイムズが報じています。
シアトル・タイムズは、「カリフォルニア州南部からフロリダ州南部までの南部の州の総称サンベルト(Sunbelt)の都市も成長しているものの、成長率ではシアトルを超えることはできていない」と分析しています。
「シアトルの2020年の成長率は、2010年代に見られた数字とほぼ一致している。シアトルは2010年代に最も成長率の高い都市だった。当時の3%を上回る最速の成長率には及ばないが、2020年の2.2%は、2018年から2019年にかけて記録した成長率1.4%を上回っている」。
国勢調査局の公式サイトで公開されているデータに基づき、成長率トップ10位の都市、人口が減少した主な大都市、ワシントン州の人口トップ10都市をまとめてみました。
【成長率 全米トップ10】
- シアトル(ワシントン州) 2.2%
- フォートワース(テキサス州) 2.1%
- メサ(アリゾナ州) 1.9%
- オースティン(テキサス州) 1.7%
- タンパ(フロリダ州) 1.6%
- フェニックス(アリゾナ州) 1.5%
- シャーロット(ノースカロライナ州) 1.4%
- デンバー(コロラド州) 1.4%
- ラスベガス(ネバダ州) 1.3%
- サンアントニオ(テキサス州) 1.1%
一方、西海岸のオレゴン州ポートランドの成長率は0.4%、カリフォルニア州のサクラメントは0.6%、オークランドは0.5%、サンディエゴは0.2%にとどまっています。
また、全米の大都市では人口の減少が見られました。人口が減少した主な大都市は次のとおりです。
ロサンゼルス -0.3%(3982885人→3970219人)
フィラデルフィア -0.4%(1584439人→1578487人)
ボストン -0.5%(694661人→691531人)
シカゴ -0.5%(2691497人→2677643人)
デトロイト -0.8%(670442人→665369人)
ロングビーチ -0.8%(458487人→454681人)
ニューヨーク -1.1%(8342925人→8253213人)
サンノゼ -1.3%(1026528人→1013616人)
サンフランシスコ -1.4%(878826人→866606人)
ボルチモア -1.4%(878826人→866606人)
ワシントン州全体の人口は、2010年4月の672万4540人から増加し、2020年7月に769万3612人となりました。シアトル大都市圏と言われるシアトル・タコマ・ベルビュー MSA(大都市統計地域)の人口は、2010年の343万9809人から2020年は401万8598人に増加しています。
ワシントン州で人口が多い10都市は次のとおりです。
- シアトル市 769,714人
- スポケーン市 222,050人
- タコマ市 219,945人
- バンクーバー市 186,192人
- ベルビュー市 148,073人
- ケント市 130,676人
- エベレット市 112,482人
- レントン市 101,494人
- フェデラルウェイ市 96,307人
- カークランド市 95,431人
これらのデータは国勢調査局の公式サイトで公開されています。