シアトル公立学区で生徒数が4000人近く減少し、約1億ドルの予算不足により最大21校の閉鎖や人員削減を提案するまでに迫られている一方で、私立学校の入学者数は過去最高に達していることが、国勢調査局の American Community Survey(ACS)のデータでわかりました。
2023年度のシアトルのK-12(幼稚園から高校)の生徒数は推定7万7205人でしたが、そのうち公立学校に通っていた子どもは約75%にあたる5万7792人で、約25%にあたる1万9413人は私立学校に通っていました。
Private School Review によると、シアトルには現在、130校の私立学校があり、生徒数は26,473人です。一方、公立学校は193校で生徒数は87,027人。シアトルのK-12生徒の23%が私立学校に通っており、これはワシントン州全体の平均である10%を大きく上回ります。平均学費は、小学校で年間20,977ドル、高校で23,708ドルと、州と全国の平均を上回りました。
全米の50の主要都市で比較しても、シアトルは私立学校に通う子どもの割合が多いです。シアトル・タイムズによると、全米の50の主要都市で私立学校に通学する子どもが市の人口に占める割合を比較すると、1位はサンフランシスコ(約30%)で、シアトルは2位にランク入りしています。
シアトルで私立学校の入学者数が増加している理由として、Washington Policy Center や KUOW は、公立学校で提供される教育の質、COVID-19のパンデミックでの対策、子どもへの個別対応の不足、安全への懸念などを挙げています。