ワシントン州日本文化市民会館(JCCCW)で4日、今年で5回目を迎える文化の日イベントが開催され、約1,000人が訪れた。
このイベントは、文化の日にちなんで日本文化を紹介するとともに、日系人コミュニティの活動について知ってもらうことが目的。JCCCW のプログラム & ファシリティー・ディレクターのブリグマン・ビフさんは、「今年は初めてフード・トラックに出店してもらいました。イベント・プログラムの内容も、半分以上が新しくなっています」と語る。「ボランティアも約100人集まり、おかげさまで今年の参加者は昨年の2倍に達したようです」。
今年新たに加わったのは、州都オリンピア在住の書道家・墨絵アーティスト、眞田千代さんによる書道の実演や、第二次世界大戦中に強制収容所に入れられた日系人の様子をわかりやすく描いた 『ミニドカ紙芝居』 、漫画のフェイス・ペインティングや竹とんぼ作りなど。JCCCW のブースには、第二次世界大戦中に千人の女性が白い布に赤糸で一針ずつ刺して縫い玉を作り、出征兵士に贈ったとされる 『千人針』 の体験コーナーが設けられたほか、日本に関連した商品をリサイクル販売する “宝石箱” や日系文庫も人気を集めた。
日本の食文化に対する理解を深めることを目的に設立された 『Common Grains』 と、全国米関連食品輸出促進会(JRE)主催のおにぎりコンテストには、大人の部と子供の部に合わせて200人以上が参加。ピーナッツや豆、ニンジンなど、用意されたさまざまな食材を使って自由に飾り付けする人々で賑わい、藤尾益造・全米輸理事長補佐、レストラン 『Lark』 のオーナーシェフ、ジョン・サンドストロム氏、『Poppy』 のオーナーシェフ、ジェリー・トラウンフェルト氏、『Hungry Monkey』 の著者マシュー・アムステル=バートン氏、 Junglecity.com を運営する Junglecity Network 社長の 大野拓未など6人の審査員が、さまざまな趣向の凝らされた作品に笑顔を見せながら選考を行った(※)。また、フード・トラックの 『Six Coins Japanese Food Truck』 や 『Tokyo Dog』 では日本米を使ったメニューが提供され、大盛況となった。
食文化から伝統芸能や日系人の歴史まで、大人も子供も一緒に楽しめる催しが充実している同イベント。家族連れも多く、親子で日本文化に親しむ光景が目立った。
※おにぎりコンテスト入賞者には、 電話連絡のもと景品が贈られる。
掲載: 2012年11月5日