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米国議会、タバコ製品を購入可能な年齢を21歳に引き上げることを決定

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米国議会が、従来のタバコと電子タバコを含む、あらゆるタバコ製品を購入できる年齢を現在の18歳から21歳以上に引き上げる法案を可決しました。タバコの購入が可能な年齢の引き上げは長年にわたり共和党・民主党の両方の上院議員が推進してきたものですが、ワシントン州を含む19州ではすでにタバコ製品を購入できる年齢を18歳から21歳に引き上げることを決定しています。

非営利団体 Campaign for Tobacco-Free Kids によると、2019年12月の時点でタバコ製品の購入可能な年齢を21歳に引き上げている20州は次のとおりです。

  • アーカンソー州
  • カリフォルニア州
  • コネチカット州
  • デラウェア州
  • ハワイ州
  • イリノイ州
  • メイン州
  • メリーランド州
  • マサチューセッツ州
  • ニュージャージー州
  • ニューヨーク州
  • オハイオ州
  • オレゴン州
  • ペンシルバニア州
  • テキサス州
  • ユタ州
  • バーモント州
  • バージニア州
  • ワシントン州

また、首都のワシントン DC、ミネソタ州の59都市、カンザス州の25都市、コロラド州の19都市など、500都市がタバコ製品の購入可能な年齢を21歳に引き上げています。

アメリカでは未成年者の vaping と vape が関連していると見られる肺疾患患者が増加していることが大きな社会問題となっています。Campaign for Tobacco-Free Kids の代表マシュー・マイヤーズ氏は「フレーバー付きの電子タバコを禁止せずにタバコ製品の購入可能な年齢を21歳に引き上げても未成年者の電子タバコの問題は止められない」と指摘する声明を発表。また、未成年者がフレーバー付きの電子タバコを使用する重要な理由にフレーバーを挙げていることにふれ、「購入可能年齢を21歳に引き上げるのはポジティブな一歩だが、子どもたちを誘惑し中毒にさせるフレーバー付きの電子タバコを禁止することの代用にはならない」「フレーバー付きの電子タバコが販売される限り、子どもはそれを入手する方法を見つけ出し、この肺疾患はなくならない」と主張しています。

ワシントン州では、2020年1月1日からタバコ製品が購入できる年齢は21歳以上に引き上げられ、21歳未満の人に販売した場合は処罰されますが、タバコ製品を所持する年齢は21歳以上に引き上げられるわけではありません。

このため、18歳でもタバコ製品を購入できる州まで行けば、タバコ製品を購入し、ワシントン州に持ち帰ることも可能になってしまいます。

CDC(疾病管理予防センター)によると、12月17日時点で電子たばこ(vaping)のさまざまな機器や製品が原因と見られる死者54人(27州とワシントン DC)を含む2,506人の肺疾患患者が全50州で確認されています。

電子たばこ(vaping)が関連する肺疾患は EVALI(e-cigarette or vaping product use-associated lung injury)という名称がつけられました。CDC は、最近の証拠により、ビタミン E 酢酸(vitamin E acetate)が EVALI の原因の可能性のある物質と指摘されていると報告していますが、他の多くの物質および製品が調査の対象となっており、複数の原因があることが考えられます。



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