CDC(疫病予防管理センター)は10日、アメリカでの新型コロナウイルス「COVID-19」感染者が15人に達したと発表しました。
感染が確認されたのは、2019年12月から「COVID-19」による呼吸器系疾患が蔓延している中国の湖北省武漢(Wuhan)から国務省のチャーター機で2月7日(金)に帰国し、連邦政府の指示によりテキサス州サンアントニオ近郊のラックランド空軍基地で隔離されている人物。湖北省に居住・旅行した人は「COVID-19」感染の確率が高いと見なされ、米国入国時から14日間にわたり隔離されますが、同空軍基地で隔離され症状があり感染が確認されたのはこの人物が初めてです。現在、この人物は近郊の病院に隔離され治療を受けています。
CDC によると、今後さらに感染者が見つかる可能性があり、これには武漢から最近帰国した人も含まれます。今月11日には195人が隔離期間を経て帰宅しましたが、チャーター機でアメリカに帰国した600人以上はウイルスの蔓延を防ぐため、現在も隔離され、経過観察を受けています。
アメリカ政府は14日以内に中国を旅行した外国人の入国を原則的に禁止しています。中国から帰国する米国市民・永住権保持者、その近親者(immediate family)は入国できますが、特定の空港で健康検査を受けることと、感染の危険を及ぼさないよう、最長で14日間にわたり自宅隔離が義務付けられます。また、湖北省(Hubei)から帰国する人は最大14日間にわたり隔離され経過観察を受けることになります。
WHO の2月13日付の発表によると、「COVID-19」の感染者は世界全体で46,997人、死者は少なくとも1,380人となっています。
世界全体:
感染者 46,997人
中国:
感染者 46,550人
死者 1,368人
中国以外の24カ国:
感染者 447人
死者 1人
中国以外での死者1人はフィリピンで2月上旬に死亡した男性。2月13日(日本時間)に厚生労働省が発表した神奈川県の80代女性の死亡例はこの統計に含まれていません。