ジャングルの初イベント中、ずーっとお鮨を握ってくださったお兄さん(?)を覚えていますか?そう、そのオジサンこそ、H&Eケータリングサービスのオーナー、江頭さんです。H&Eケータリングサービスは、97年に20人の会員からスタート、和食の食材配達や、パーティーでの鮨サービスで、現在では350世帯の会員を抱える大所帯に成長しています。そんなわけで、いつも明るくておもしろい江頭さんにチェックをいれてみました
※この記事は1999年7月に掲載されたものです。
料理との出会い
料理業界にはいつ入られたのですか?
日本の料理屋の仕出し業務に入ったのは、ちょうど21歳の時です。普通なら15歳から18歳で始めるという業界ですが、「やるなら仕出し」と思って入りました。それからあちこちのレストランに合計16年間勤めましたが、ある時期から自分のやり方とレストランのあり方のミスマッチに気づいて、H&Eの開業にふみきりました。
それはどういうことでしょう?
レストランは楽しいけれど、常に万全ではないんです。毎日の仕事ですから、営業時間が自分のペースになってしまう。この場合、僕は自分を常に最高の状態に持っていけないのです。とにかく自分のペースで仕事をしたい、プロジェクトに向かっていくような感じなら最高だ・・・そこで考えたのが、シアトル初の和食ケ-タリング・サービスなんです。
H&Eケータリングの設立
そして1997年に独立されたのですね。
1997年の初めに、約1年程マーケット・リサーチをしました。その結果、需要はあるという事がわかりましたて、同じ年の12月に、おせち料理でスタート。その時おせちを購入してくれたのは20人でした。
H&Eでは、おせち料理の他に、ジャングルのパーティーでお願いした鮨シェ フというお仕事もありますね。
パーティーは、4人ぐらいのホームパーティーから、350人ぐらいの結婚式まで手がけています。結婚式ではいろいろなケ-タリング会社がそれぞれ料理を出すのですが、とにかく鮨が一般化しているということを改めて感じますね。鮨バーと鮨シェフがいれば、そこに人が集まってくる (笑)。でも国籍によって、こういうパーティーの時の鮨に対する対応は違います。今までの経験から言えば、アメリカの方の場合、並ぶ時も前の人とわりと間隔をあけて立ち、後ろの人の事を考えながら少しずつ取ります。これは日本の方でも同じですが、特に日本の方はお皿に彩りなども合わせるようにきれいに並べます。しかし、もう列が列じゃなくなって、上からも下からも、右からも左からも手を伸ばして、取れるだけ取る!そして、鮨の上に、さらに鮨を重ねる・・・なんていうお国の方々もおられます。そういう場合、あわてちゃいますねぇ。リズムがつかめない!ですから、最初にせっせと作って対抗することにしました(笑)。
アメリカ人とホームパーティー
ケ-タリングを使うホームパーティーは、アメリカ人に人気があるそうですが。
アメリカ人のお客さんからは、よくご注文いただきますよ。こういうご注文をされる方は、たいていハイ・クラスで、とにかくケ-タリングに慣れているようです。というより、多分ご自分でお料理をされることが少ないのかもしれません。どこのお宅でも台所が新品のようにピカピカで、料理をしている雰囲気がまずないですから(笑)。
ホームパーティーでのケ-タリングの流れを教えてください。
ご注文をいただきますと、材料はもちろん、炊飯器、鮨桶、包丁など、すべて持参しますので、お客様には何もご用意していただく必要がありません。アメリカ人のお宅の場合、たいてい奥様がジーンズなどのラフな格好でドアを開けてくださって、私が材料や器具を運び込み、台所に並べます。たいてい奥様はそれを黙って見てから、「何かいるものはないか」と聞くわけです。「いや、何もない。大丈夫だ」と、こちらが言いますね。そうすると、「じゃあ私は支度をしてくるから」と、たいていシャワーを浴びてドレスアップし、お客さんが到着し始めると、堂々とゆっくり出てくるというパターンです。とにかくお食事はこちらにまったくまかせてしまって、奥さんはおしゃべりなどの社交的なホステスになり、旦那さんはお酒などの飲み物を渡しながらおしゃべりするホストになります。こういった本格的なホームパーティーは、やはりアメリカ人のカルチャーですね。
また、江頭さんはマリナ-ズの大ファンですよね?応援団長もつとめておられるとか。
そうです!ひまがあれば試合を見に行っています。マック鈴木がいなくなったことは残念ですが、私の野球好きはもちろん変わりません。またみなさんで野球観戦をしましょう!
【関連サイト】
H&Eケータリング 公式サイト
掲載:1999年7月