※オープン・ロードとは、車も走る一般道路のこと。当然ながら、かなり注意が必要だ。慣れないうちは、経験豊かな人と一緒に走るのがおすすめ。
Downtown Seattle (ダウンタウン・シアトル)
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ダウンタウンでも週末の早朝は車も歩行者も少なく、空気もきれいめなので、気持ちよくサイクリングできる。ただし、東西を走るには急坂が多いので、南北で走る方が楽だ。東西に走るのに平坦な道を選びたいなら、Pike Street がいいだろう。しかし、キャピトル・ヒルへ行くには上り坂をクリアしなくてはならない。
Capitol Hill (キャピトル・ヒル)
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平日も週末も歩行者の多いエリア。週末は平日と比べて車は少ないが、カフェやレストラン、ショップが多いので、歩行者は多い。また、自転車に乗っている人も多いエリアだ。バイク・ラックが多いわけではないので、場所によっては駐輪に困ることも。自転車のロックは忘れずに。サイクリングの格好でも気軽に入れるレストランやカフェが多いのも嬉しい。ここでは 『オッドフェローズ・カフェ』 がおすすめの1つ。キャッシャーでオーダーすると番号を渡され、テーブルで待っているとサーバーが食事を運んできてくれる。ビールを飲むなら、シアトル発のマイクロブルワリー、『エリシアン・ブリューイング・カンパニー』 がこの近所にある。
Georgetown (ジョージタウン)
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ダウンタウンから Airport Way を走り、ソードーを通ってジョージタウンに向かうと、このようにマウント・レーニエが正面に見える。この地域はオール・シティ・コーヒーやハンガー・カフェ、カッティング・ボードなど、気軽に入れる店が多い。ジョージタウン発の人気マイクロブルワリー、ジョージタウン・ビールの工場があり、近所のパブでも飲むことができる。
South Seattle (サウス・シアトル)
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レシャイやスワード・パークのあたりはレイク・ワシントン沿いに走ることになるが、車の通行量も少なくはないので、走る際には十分な注意が必要だ。レイク・ワシントン・ループの一部になっているため、サイクリストは多い。
Discovery Park (ディスカバリー・パーク)
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マグノリアにある、ピュージェット・サウンドに面した総面積534エーカーの広大な公園。シアトル市内では最大規模で、以前は米軍のフォート・ロートン(Fort Lawton)だった。現在は20エーカーがネイティブ・アメリカンの文化センター 『The Daybreak Star Cultural Center』 となっている。ウォーターフロントなどから West Government Way を通ってディスカバリー・パークに入るとトレイルが始まる。距離にして11.8マイル(約18.88キロ)。とにかく西の方角へ標識に従って進む。上り坂が多いが、上り切ると軍関係者の住宅などがあり、そこから灯台までは急な下り坂となっている。この下り坂を降りてしまうと、帰りには登らなくてはならないので注意!
Fremont (フリーモント)
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バーク・ギルマン・トレイルの一部でもあるフリーモントは、カフェやレストラン、ショップの多いエリアで、カジュアルな店が多いため、休憩するところには困らない。西へ向かえばバラード、北へ向かえばグリーンレイクがある。
Ballard (バラード)
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バーク・ギルマン・トレイルの一部でもあるバラードは東西には比較的平坦な道路が多いので走りやすいが、南北は上り下りのある地形になっている。ロックスでは自転車を押していかなくてはならないので注意。バラードの中心地では人気のベーカリー 『Cafe Besalu』 に寄ってみよう。少し離れた住宅地では、『Caprice Kitchen』 や 『Honore』 もサイクリングの服装のまま立ち寄ることができるカジュアルなスポットとしておすすめだ。
Kirkland: Corduroy Road (カークランド: コーデュロイ・ロード)
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車で走っていては見ることのない道路の一つがこの 『コーデュロイ・ロード』 だ。この道路はワニタ・スロウ(湿地)をまたぐ橋につながるが、カークランドからこの湿地のあたりまでを結ぶ道路を建設し、ワニタ地域の開発に貢献しようと、ドア・フォーブス氏が1890年に所有地と木材を寄付したことで実現した。かつてはこの橋のそばにフェリー乗り場と待合所、サルーンなどがあったという。マウントレイク・カットが建設されると橋の高さを低くする工事が行なわれ、現在の歩行者用の橋は1932年に完成。1974年に車両通行用のワニタ・ベイ・ブリッジが完成すると、古い橋は歩行者専用に指定され、後にワニタ・ゴルフ・コースが閉鎖されると、その跡地をカークランド市が公園として開発することになった。現在はこの橋の手前に歴史の説明などを書いたパネルが設置されているので、チェックしてみよう。
May Valley Road (メイ・バレー・ロード)
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ニューキャッスルの Coal Creek Park Way などから東へ向かうと、都市部からそう離れていないにも関わらず、馬などがのんびりと牧草を食べている風景に出会うことができる。
Snoqualmie (スノコルミー)
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ネイティブ・アメリカンが居住していたところにスノコルミーの名所と言えばやはりスノコルミーの滝だろう。サリッシュ・ロッジのそばを通って流れ落ちるこの滝は、特に雪解けの時には大量の水が落下して迫力も増す。このスノコルミー・フォールズに向かう道路は2種類あるが、どちらも上り坂。雨が降った後は滑りやすいので十分な注意が必要だ。スノコルミー・リバーでは釣りをしている人を見かけることもある。デビッド・リンチによるテレビ・シリーズ 『Twin Peaks』(1990~1991に放送)が撮影された場所として一躍有名になった。
Northbend (ノース・ベンド)
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スノコルミーのそばにあるこの町は、2009年に設立100周年を迎えた。デビッド・リンチによるテレビ・シリーズ 『Twin Peaks』(1990~1991に放送)が撮影された場所として一躍有名になった。一時はこの番組に出たチェリー・パイを食べに来るファンが 『Twede’s Cafe』を訪れていた。実際に撮影が行なわれたカフェは火事で焼失し、現在のものは再建されたもの。また、今はパイを作る人も代わり、見た目も味も異なる。
Carnation (カーネーション)
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スノコルミーやカーネーションを走る際に、交通量の少ないカーネーションの田舎道を走ってみよう。馬や牛などがのんびりと牧草を食べている風景に和まされる。
Edmonds (エドモンズ)
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エドモンズの町に下りていくには急坂を下る。小さなダウンタウンにある 『Red Twig』 はカジュアルなカフェで、サイクリングにはぴったりなペイストリーやサンドイッチ、スープなどが楽しめる。自転車で訪れる人も多い。
Skagit Valley (スカジット・バレー)
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スカジット・バレーの主な町は、チューリップで有名なラコナーと、その隣にあるマウント・バーノン。ラコナーとマウント・バーノンは自転車で走ると約30分。バレーは風が強いことが多いので、ウインドブレーカーが役に立つ。チューリップの時期ではなくても、広大な農村地帯を見ながら走るのは気持ちがいい。スカジット・バレーを北へ約30マイル(約48キロ)走ると、ベリンハムの南端の町フェアヘブンに到着する。特に海沿いの Chuckanut Drive は上り坂だが、走るにはおもしろいところだ(ドライブにも人気なので、車には要注意)。サミッシュ・ベイやべリンハム・ベイの眺めも楽しめ、天気が良ければピュージェット・サウンドに浮かぶ島々も見える。
Fairhaven (フェアヘブン)
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1880年代に設立されたフェアヘブンは、今はベリンハム市の一部となっている。その中心はフェアヘブン・ヒストリカル・ディストリクトで、19世紀に建設されたレンガ造りの建物のかわいらしい町並みが数ブロックにわたって伸びている。レストランやカフェ、ショップや B&B 、ギャラリーなど、泊りがけでも十分に楽しめる。街中はアップダウンがあるが、アラスカ・マリン・ハイウェイ・システムの立派なターミナルまで行ってみよう。ここからはアラスカに行くフェリーはもちろん、サンファン諸島やブリティッシュ・コロンビアのビクトリアとを結ぶフェリーが発着している。また、そのそばからはアムトラックとグレイハウンドの駅もある。
(掲載:2009年7月)
※記載の情報は取材時点のものであり、予告なく変更される場合があります。予めご了承ください。