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第6回 春のガーデニング

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真知子・フォートさん

執筆者:真知子・フォート
2010年にワシントン州立大学のエクステンション・プログラムでマスター・ガーデナーの資格を取得。園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。マスターガーデナーの資格を取得して以来、コミュニティ・ガーデンや園芸相談、コミュニティガーデンの世話などボランティア活動を続けています。また、2021年7月から自宅の庭で生け花教室を開講しています。お問い合わせは machikofa@gmail.com まで。

草月指導者連盟会員、草月シアトル支部ボードメンバー、インターナショナルイケバナシアトル支部ボードメンバー

ついに桜も終わり、今はワシントン州のシンボルの石楠花(シャクナゲ)が至る所で満開になっています。ツツジも負けじと可愛い花々を咲かせているので、曇りの日でもこの派手な花々に圧倒されて明るく感じます。

石楠花

春のガーデニング

石楠花 Rhododendron "President Roosevelt"

たいていの石楠花は毎年大きくなっていくので、小さい庭には Dwarf Size がおすすめ。Purple Gem(Gable)、Scarlet Wonder Dwarf、Cilpinense、Dora Amateis、Impeditum、PJM などいろいろな種類が専門店で販売されています。水はけの良い、腐植質に富んだ、半日蔭のところが大好き。これらの条件を満たしてやれば、比較的手が掛からず育てやすいです。

雑草:

地面に目を移すと、さまざまな雑草が新たな場所に元気に出てきていますね。雑草は取っても取っても出てくるので、つい雑草除去剤を使いたくなりますが、ちょっと待ってください!

これらの化学薬品は害虫を食べてくれる良い虫たちも殺し、野生動物、ペットや子供の健康を侵す危険な代物で、自然環境を破壊してしまいます。自然に優しいやり方で雑草と向き合いましょう!

そこでおすすめなのが、グラウンド・カバーと呼ばれる、庭の地面を覆うように生える植物。このグラウンド・カバーでカバーしたところは、雑草はほとんどなく(と言っても必ず少しは雑草の若芽が出てくるので、取り除く必要がありますが)、気分爽快!グラウンド・カバーの多くは地面を低く覆う性質の植物ですから、花壇の手前や通路の脇などに適しています。これも、日当たりや土の状態などの条件にあう場所に植え込むこと。そして、地面にオーガニック・コンポストを混ぜてから植え、水を一回たっぷりあげてマルチングしてあげることが、失敗しないコツです!

私が重宝している、ハーデイ(Hardy)でイージー・ケア(Easy Care)のグラウンド・カバー・プランツ(常緑種/Evergreen)のお薦めは次のとおりです。

Kinnikinnick:ネイティブ・プラント。ピンクの小花に赤い実がなる。乾燥に強く、土地浸食防止に良し。日当たりから半日陰。

春のガーデニング

Kinnikinnick

Iberis(Candy tuft):2月頃から白い小花が咲き始め、今だに咲き続けている長持ちさん。日当たりでも半日蔭で良く一年中楽しめる。成長がスローで、大きくなり過ぎず良し。

春のガーデニング

Iberis (Candy tuft)

Sedum(多肉植物):乾燥した日当たりを好むが、半日蔭でも育つ。雨が多い冬も問題なく越す。さまざまな種類があるが、Sedum Angelina(黄色で春に黄色の花、スロー・グローイング)や Blue Spruce(ブルー・グレーの色で、春に黄色の花)、Cape Blanco(シルバー・グレーの色で、春に黄色の花)、Hens& chicks(小さ目のバラの花のようなシーダムで、Rock Gardenや Potting Garden にも向いている)がおすすめ。

春のガーデニング

Mixed Sedum

Lamium White Nancy:葉は緑の線に薄いグレイで白い花で、花壇や植え込みを縁取ると魅力的。Lamium Aureum は、黄色の葉に白の線、ピンクの花の種もある。

春のガーデニング

Lamium Aureum

Saxifraga, Aureopunctata London Pride:葉が黄色と緑色で白い小花。日当たりから半日蔭を好む。

春のガーデニング

Saxifraga, Aureopunctata london Pride

なお、生命力旺盛で、他の植物を抹殺して成長していくグラウンド・カバーもあるので要注意(Invasive ground cover)。これを花壇には絶対に植えないこと!木の下、傾斜、塀沿いの場所、庭の隅などに使えばよし。Ajuga reptans(アジュガ)は青紫の綺麗な花で今、満開。日当たりから半日蔭、やや湿り気を好み、寒さに強く、丈夫で適応性高し。Sweet woodruff も白い小花で可愛く今咲き出していますが、半日陰から陰、湿り気を好みます。よく見かける Vinca minor(Periwinkle)は青紫の小花の常緑種、半日蔭から蔭。きれいで丈夫ですが、くれぐれも植える場所に気をつけて下さい! 

春のガーデニング

木の下などに合う成長旺盛なグラウンド・カバー Ajuga & Sweet Woodruff

最後に、基本的なことですが、雑草の芽が出て来たら、花が咲いて種になる前に取り除いてゴミ箱へ捨て、ゴミ収集車に持って行ってもらうか、庭の隅に雑草用の黒い厚いプラスチック・バッグなどを置いて、そこに入れましょう。雑草を捨て、バッグの口をしっかり締めておくと、枯れてしまいます。面倒ですが、ぜひやって下さい!

そして、マルチング、マルチング、マルチング!マルチングをすることで雑草予防になり、寒さ暑さからも守ります。これらを毎年忍耐強く続けていると楽になりますし、楽しくなりますよ!

Happy Gardening!

掲載:2015年4月

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