MENU

さまざまな思い出がよみがえる イチローさんの球団殿堂入り式典

  • URLをコピーしました!
イチローさんの球団殿堂入り式典

今月27日にシアトル・マリナーズの本拠地 T-Mobile Park で行われたイチローさんの球団殿堂入り式典を見ながら、さまざまな思い出がよみがえりました。

ラッキーなことに式典をグラウンドで取材することができたのですが、その様子は「イチロー氏、シアトル・マリナーズの球団殿堂入り 日本人選手では初」で読んでいただくとして、トリビュートビデオの後の Ichiro! Ichiro! という「イチロー・コール」に、久しぶりに鳥肌が立ちました。

日本から取材に来た方々が、満員の球場でのこのイチロー・コールを聞いて、感極まって涙を流してしまった時を思い出します。

最初は「野球の本場のメジャーリーグで活躍できるほど、すごい選手なのか」と懐疑的だった米メディアや地元ファンも、イチローさんのメジャー初安打と俊足には度肝を抜かれました。その後の活躍で、あれよあれよと言う間にその日の試合のイチローが巷の話題に上るようになり、『ICHIRO 51』のジャージや T シャツを着た子どもや大人が街を闊歩するようになったものです。

子どもたちへの影響も大きかったですね。アメリカで野球をやっている子ども達の多くにとって、イチローは打席に入った時のポーズを真似したくなる「すごい選手」の一人になりましたし、マリナーズ選手の学校訪問プログラムで訪れたイチローさんを無邪気にハグした子どもさんたちの写真が地元の新聞に大きく載ったぐらい、親しみを持たれました。

野球の本場のメジャーリーグでのイチローさんの活躍は、日本から来てこの地に住んでいる日本人はもちろん、日本人の親を持ちアメリカで育つ子どもたち、日本人の血を引く日系アメリカ人も、自分のルーツに誇りを感じさせることになりました。シアトル・マリナーズのこちらの投稿に使われたイチローさんについてのファンのツイートに、そんなファンたちの気持ちがあふれています。

イチローさんがマリナーズに来てシアトルが注目されたおかげで、ジャングルシティが日本のテレビや雑誌、ムック本、ガイド本など、たくさんのコーディネーションのお仕事をさせていただくことになり、日本のメディアにもたくさん取り上げていただきました。個人的には、1995年1月17日に私の故郷・神戸を襲った阪神淡路大震災の追悼のためにシアトル・神戸姉妹都市委員会がシアトル・センターの『神戸の鐘』で行っている追悼の日の催しに参加してくださったことにも深く感謝しています。

先日の球団殿堂入り式典で、イチローさんが若手にこのようなメッセージを伝えました。

“Most days, I still wear the Mariners uniform, and I do so proudly. I want our players to know that I am with you in your fight to be the best. I was 27 years old when I came to Seattle. I could never imagine my career in America would last 19 seasons and that I would still be in Seattle today.””
(私は今でもほとんどの日はマリナーズのユニフォームを着ていますし、誇りを持ってそうしています。選手たちには、ベストを尽くして戦う君たちと私が共にあることを知ってほしい。シアトルに来たとき、私は27歳でした。アメリカでのキャリアが19シーズンも続き、今もシアトルにいるなんて想像もできませんでした。)

“With that in mind, I would like to say to the current players, your future has possibilities that you cannot imagine as well. So embrace it by giving your best without imposing limits on yourself.”
(それを踏まえて、現役選手に伝えたいのは、君たちの未来は、君たちの想像を超えた可能性を持っているということ。だから、自分に制限を課さず、ベストを尽くしてください)

“If a skinny, undersized guy from Japan can compete in this uniform, and then stand before you tonight to accept this honor, then there’s no reason you cannot do it either.”
(日本から来た細身で小柄な男がこのユニフォームを着て戦い、そして今夜皆さんの前に立ってこの名誉を受けることができるのなら、皆さんにもできないはずがないのです)

マリナーズの新人フリオ・ロドリゲス外野手から花束を受け取るイチロー氏

現時点で、マリナーズは21年ぶりのプレーオフ進出を実現できそうな可能性に満ちています。大型契約を結んだばかりの若手スター選手、フリオ・ロドリゲス外野手もいますし、トレードでパワーアップして、期待が高まって仕方ありません。イチローさんも「現役を退いても、野球とシアトルが自分の心から離れたことはない。野球は永遠に私の魂であり、私の使命は、選手とファンの両方がこの特別なゲームを楽しむ手助けをし続けること」と式典で述べられましたし、マリナーズには今年こそプレーオフ進出を実現してもらいたい!

その時は泣いてしまいそうです~!

  • URLをコピーしました!

この記事が気に入ったら
フォローをお願いします!

もくじ