グリーン・レイクの住宅地にあるゾカ・コーヒー・ロースター・アンド・ティー・カンパニー。スターバックスがまだ5店舗しかなかった1979年当時から15年以上にわたって同社の焙煎部門を担当し、業界では豆の焙煎に関して最も権威あるロースターの1人と言われるティム・マッコーマックさん(Tim McCormack)とその友人でスペシャリティ・コーヒー協会副会長を務めていたジェフ・バブコック(Jeff Babcock)さんの2人が1996年に開店したカフェである。
豆の焙煎やバリスタの教育などにこだわりを持ち、ドリンクのクォリティの高さでは定評のあるゾカ。閑静な住宅地にも関わらず、地元の人から学生、口コミでやって来るコーヒー・ファン、そしてグリーンレイクで運動をしてきた人まで、さまざまな人たちが利用をしている。取材当日は平日の午前中だったが、広い店内は満席だ。
今回取材に答えてくれたのは、カイル・ラーソンさん。2004年の U.S.バリスタ・チャンピオンシップで6位になった、Zoka を代表するバリスタの1人だ。
Zoka ではどのようなトレーニングを受けましたか?
ラテ・アートからエスプレッソのショットまで、バリスタに必要なすべてを再び学びました。
どんなことが良いバリスタにつながると思いますか?
自分たちが使用している豆やエスプレッソ・マシンに関してなど、仕事のすべてを理解していることだと思います。
ドリンクは何を作るのが好きですか?
カプチーノやエスプレッソ・ショットなど、どのドリンクも楽しいですね。ラテに模様を描くラテ・アートはお客さんに楽しんでもらえるので好きです。
コンペティションにも参加されているそうですが、コンペティションに参加するにあたり、特別なトレーニングなどがあるのでしょうか?
過去にワールド・チャンピオンになったデンマークのバリスタからトレーニングを受けました。週に5日の過密トレーニングです。カフェの仕事とは別に1日に5時間、週5日のトレーニングが続きました。コンペティションではすべてを完璧に行うことが求められますので、準備は大変でした。
このコンペティションはバリスタにどのような影響があると思われますか?
とても大きな影響がありますね。バリスタはカフェでの仕事以上に、追求することがたくさんあるのだということに気づきますし、プロとしての自信がつきます。
あなたのバリスタとしての強みは?
毎日のことなのであまり考えたことはありませんが、自信があることはエスプレッソ・バー内ですばやく作業ができることです。首尾一貫した動きができていると思います。
仕事ではどの部分が好きですか?
すべてです。人も好きですし、ドリンクを作ることも好きですし。毎日コーヒーに関して新しいことを学ぶのも好きです。また、カフェのカルチャーが好きです。そして、ここでは同僚みんながこのカフェで働くことを誇りに思っていることがいいですね。ドリンクやローストしている豆など、すべてにおいて良いものを提供しているという自信があります。
ここ以外に好きなカフェはどこですか?
多くの人がシアトルにやって来てくると必ずコーヒーを飲んでいくことや、スターバックス以外の僕たちのようなインディペンデント系カフェに興味を持って探して来てくれることは嬉しいことです。
シアトルのカフェカルチャーに関してどう思われますか?
純粋な質はどんどん上がっているでしょうね。なぜなら、メーカーはエスプレッソ・マシンを改良し続けており、それを購入すれば、今私の店で使用している機会と同じ品質のものが他の店でも得ることができるようになるのです。5年後に大きな変化はなくとも、コーヒーの質自体はゆっくりと進歩して行っていると思います。
上質のコーヒーはもちろんのこと、ペイストリーや紅茶も充実しており、コーヒーだけのカフェとの違いがある Zoka。日本の東京・千葉・埼玉・茨城にも4店舗を展開している。ちょっと時間をかけてでも足を運んでみるべきカフェと言えるだろう。
掲載:2004年9月 更新:2014年2月
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