同店は2022年に閉店しました。
はじめまして!美紗さんからご紹介にあずかりました、成(せい)です。
僕は日本で13年間野球をやってきたこともあり、春にシアトルに来てから MLB の球場で15試合程観戦しています。夏休みには、サンフランシスコの AT&T フィールドで1試合、ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで2試合、エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムで2試合を1週間で回る弾丸一人旅を決行。大谷選手の逆転ホームランを生で観られるなど、野球好きの僕にとって最高の一人旅になりました!
また、先日は岩隈投手がシアトル・マリナーズを退団するということで最後の投球(始球式)を観に行きました。僕は日本では楽天イーグルスの大ファンで、留学先としてシアトルを選んだ大きな理由の一つが楽天のエースだった岩隈投手の存在でした。マリナーズで投手として復帰せず退団するのは残念ですが、最後に温かい歓声に迎えられてイチロー選手を相手に始球式をする姿にとても感動しました。
野球の話をするとキリがないので、この辺で。
それでは、『シアトル留学生カフェ探訪』 第34回のスタートです!
今回ご紹介するのは、ファースト・ヒルのシアトル大学の横にある 『Cafe Presse』。僕の通うシアトル・セントラル・カレッジからも徒歩10分くらいのところにあるフレンチ・レストランです。
パイク・プレース・マーケットのそばに2000年に開店してからずっと人気のあるカジュアルなフレンチ・レストラン 『Le Pichet』 を経営するジムさんとジョアンさんが2007年に開店しました。
最初に注文したのは、マキアート。エスプレッソの苦みと細やかな泡で優しい口当たりの絶妙なバランス。苦めなコーヒーが好きな僕にとっては最高の一杯です。
丁寧にミルクを注いでくれる、バリスタのエッシャーさん。
同店で使用しているコーヒー豆は、シアトルの老舗ロースターカフェ 『Caffe Vita Coffee Roasting Company Co.』 のもの。キャピトル・ヒルの East Pike Street の店舗に焙煎所を兼ねたカフェがあり、市内各地にもカフェを展開しています。厳選したコーヒー豆を手作業を重視したムラのない焙煎で仕上げているのが特徴だそう。
「フランスの街角にあるようなレストラン」がコンセプトのフレンチ・レストランなので、メニューもフランス語と英語で表記されています。
この日は大きなテレビ画面で欧州サッカーのプレミアリーグ中継が映し出されていて、熱心に見ているお客さんもいました。ボードにはサッカーの放送スケジュールまであり、特にフランスの試合の日は盛り上がるそうです。サッカーの試合中は店内の BGM もなく、試合を見ながらゆっくりとした休日を過ごせます。
午前7時から午前9時は朝食メニューが充実しているので、一品注文しました。
僕が注文したのはこの『Pain au Chocolat a l’ancienne』。フランス語がわからないまま、「チョコレートとパンっぽいから、これを頼んだら間違いないだろ」と思って注文したのですが、大正解でした。硬く焼かれたバゲットの中にとろっとろのチョコレートが入っています。苦いコーヒーとの相性抜群です。
友人が注文したのは、『OEufs plats, jambon, fromage』。自分と同じくフランス語がわからない友人がなぜかあえてよく分からないメニューを選んでこれを注文しましたが、こちらも最高の一品でした。味が濃そうな見た目ですが、トロッと溶けたチーズと卵とハムが絶妙に絡み合っています。バゲットをひたして食べると美味しすぎて、手が止まりません。「朝から元気になれて、1日のパワーがもらえた」と、友人も喜んでいました。
このブログを書いていたらおなかがすいてきたので、二度目の来店。シアトルも夏が終わりすっかり寒くなってきたと思いきや、この日はお昼ということもあり暑かったので、僕はコールドブリューと店員さんイチオシの 『Nos croques maison』 を注文しました。
コールドブリューも酸味の少ない自分好みな味。僕はコールドブリューが大好きでよく飲むのですが、ここのはとても飲みやすいです。そして 『Nos Croques maison』 は、写真から伝わらないのが残念ですが、食欲をそそる香ばしいにおいにそそられ、即食らいつきたい衝動に駆られながらも、しっかり写真を撮ってからいただきました。
パン生地の中には肉厚のベーコンが入っていて、ものすごくジューシー。一口食べたら止まらなくなります。
友人はモカと 『Omelette au choix』 を注文しました。
モカには綺麗なラテアートまでしてもらいました。友人いわく、「甘すぎず、苦みがある感じでした!私は甘めのカフェモカが好きなので、お砂糖をちょっと入れたらもっと美味しくなりましたよ!」とのことなので、 甘党の方はぜひ試してみてください。
『Omelette au choix』 はいわゆるチーズオムレツで、濃厚なチーズが玉子と合わさり、チーズ好きにはたまらない一品。フォークですくうと、どこまでもチーズが伸びていきます。
共同経営者のジムさんにメールでお話を伺ったところ、「フランスの食やライフスタイルに魅了され、シアトルでもフランスの文化を取り入れたカフェを経営したいという思いでオープンした」とのこと。フランスの田舎の伝統料理を作ることに情熱があることから、メニューはフレンチといっても変に格式張らず、若者の多いキャピトル・ヒルに受け入れられるものにこだわっています。パリの高級レストランで料理人として働いた経験もあるとのことで、食事のクオリティの高さに納得です。
フランスのワインも多数取り揃えていて、夜中はバーにもなります。
朝7時から深夜2時まで、時間帯に応じて提供するメニューを変えながら、お客さんに素敵な空間を提供するこだわりのある 『Cafe Presse』。フランス気分を味わえるカフェを訪れたい人、絶品の食事を堪能したい人、サッカーが大好きな人、(お酒が好きな人も!)、皆さんにオススメしたいです。
Thank you for a good time and coffee!
シアトルにはたくさんのカフェがありますが、「おなかがすいたときに、美味しいコーヒーと美味しい食事も食べられるカフェがわからない」という声をよく聞くので、これからも食事が中心で、もちろんコーヒーにもこだわっているお店を紹介していけたらと思います。
次回は、夏休みにアラスカに行き、念願のオーロラを見ることができた匡洋君です。
Cafe Presse
1117 12th Avenue, Seattle(地図)
【席数】約90
【公式サイト】cafepresseseattle.com
【Wi-Fi】 あり
【電源】 席によってはあり
池野成(Sei Ikeno)
1995年、石川県金沢市生まれ。大学を休学してシアトル・セントラル・カレッジに留学中。東京都内のカフェ・ド・クリエで2年半にわたりアルバイトし、カフェのような居心地の良い空間づくりに興味を抱いた。セーフコ・フィールドではノリで参加したサイレント・オークションにて10キロ近くあるベースを購入することになってしまい、どうやって日本に持ち帰ればよいのか、今から頭を悩ませている。
掲載:2018年10月
このコラムの内容は執筆者の個人的な意見・見解に基づいたものであり、junglecity.com の公式見解を表明しているものではありません。