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シアトル留学生カフェ探訪 第71回 『Caffeinated』

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みなさん、こんにちは!小百合です。

7月末に誕生日を迎える私ですが、友人が少し早めのお祝いでシアトル・シンフォニーの 『Harry Potter And The Prisoner of Azkaban in Concert』 の公演に連れていってくれました。映画をスクリーンで観ながら、オーケストラがすぐ下で演奏するというもので、各シーンの音をどの楽器が担当しているのかなど普段映画を観るときとは違う角度からハリー・ポッターを楽しむことができました。お客さんが笑うのはありがちなことですが、一番記憶に残っているのはハーマイオニーがマルフォイの顔にパンチした際に拍手喝采が巻き起こったこと。ハリー・ポッターは観客を一体化させる映画なんだということを実感しました。

それでは、『シアトル留学生カフェ探訪』 第71回のスタートです。

Caffeinated

今回ご紹介するのは、スペース・ニードルが見えるローワー・クイーン・アンにある 『Caffeinated』。

オープンしてまだ1ヶ月ほどしか経っていないので、競争の激しいシアトルで新しくカフェを始めるとは一体どのような感じなのか、今までとはまた違った角度からお話が伺えるかも、と期待して行ってみました!

Caffeinated

外にはテラス席が並んでおり、嬉しいことにパラソルまで各テーブルに付いています。目の前にはシアトルのテレビ局「KOMO 4」のオフィス「KOMO Plaza」があり、反対側にはスペース・ニードルが見えます。

Caffeinated

キッチン・カウンターとその奥に見えるタイルの壁が印象的。お店の空間もかなり明るめです。

Caffeinated

今回私が注文したのは、アイス・モカ。ジャーから見えるレイヤーが何だかアーティスティックで、写真映えします。

チョコレートとコーヒーのバランスがよく、最初から最後までほど良い甘さが続きました。冷たいドリンクにフォームド・ミルクが乗っていたのは今回が初めて。ふんわりとした泡と冷たいモカの相性は想像よりはるかによかったです。

Caffeinated

ドリンクと一緒にいただいたのは、オーナーのトニーさん一押しのアーモンド・クロワッサン。余談ですが、英語でクロワッサンはフランス語の "croissant" の発音に少し近く「ワ」を発音しません。しかし、私にはこれがかなり難しく、留学して3年経った今でも苦労しています(笑)。

それはさておき、とても繊細な甘さで、外はサクサクしていて中も密度が濃く、とても満足。ベルビューにある 『Belle Pastry』 から仕入れているそうです。シアトルにあるカフェなのになぜわざわざベルビューからなのか訊ねると、トニーさんは「ものを提供するときは本物に近いかどうかを一番大切にしていて、Belle はカフェにペイストリーを置かせてくれるフレンチ・ベーカリーの中で一番本物の味に近いから」とおっしゃっていました。いとこがフランスに住んでいるというトニーさんは、フランスを含めヨーロッパの国々を旅して周り、あちこちでコーヒーやペイストリーを味わってきたそうです。

Caffeinated

こだわりは、ワシントン州の 『Fidalgo Coffee Roasters』 が焙煎した豆を選んでいることからも感じられます。コーヒーには「9 BAR」をよく使うそう。

Caffeinated

エチオピア産の豆が使われている 『9 BAR』 は、brewed coffee やドリップ、ミルクには合うがエスプレッソだと酸っぱすぎるため、コロンビア産の豆を使用した『Colombia』に変更したり両方を混ぜたりしている、と丁寧に教えてくださいました。コーヒーにもペイストリーにも味への追求がとても深いトニーさんですが、私がいろいろと質問していると「実際に飲んで試してみるといいよ」と、あるドリンクをわざわざ作ってくださいました。

Caffeinated

このドリンクの名前は 『KOMO special』。エスプレッソを写真のカップに注ぎ、アイス、そしてオーガニックのハーフ・アンド・ハーフとミルクを50%ずつ入れたもの。とてもニュートラルで飲みやすく、ほんのりした甘さのあるバランスのいい味でした。「苦すぎず、甘すぎない丁度いいコーヒーが欲しい、というKOMOの人たちの要望に応えたかったんだ」と語るトニーさん。KOMO Plaza で働く人だけに作るスペシャルなメニューで、一般には現在のところ提供していないそうです。

カフェとしてまず大切なのは、お客さんが本当に美味しい、また飲みたいと思えるコーヒーを提供すること。当たり前のように聞こえますが、それは簡単なことではないのだと感じました。

Caffeinated

店内のあちこちに置かれている植物も、こだわっている内装の一つ。インテリア・デザインの学士号を持つトニーさんはカフェを開くまで、なんと水槽の中をデザインするお仕事もされていたそう。「アーティストとしての感性や知識、経験を活かし、これからカフェを植物を中心にもっと明るいデザインにしていくんだ」と語るトニーさん。デザインの材料や仕上げ方へのこだわりを約30分かけて説明してくださった方は、私がこれまで『シアトル留学生カフェ探訪』でインタビューしてきた中でも初めてでした。

しかし、カフェを開くまで、いくつものチャレンジもあったそう。良い物件を探して何件も不動産を周り、家主を納得させるまで2年間かかったという生々しい話も伺いました。

Caffeinated

まだ始まったばかりで不安や苦労は絶えないものの、やっと実現できた自分のカフェを開いたトニーさん。将来について明るく熱心に話すその姿に、大学を卒業する日が近い私もパワーを貰いました。

皆さんもぜひ、スペース・ニードルの麓にあるホット&ニューな『Caffeinated』を訪れてみてはいかがでしょうか。

次は、フォーミュラ・ドリフトのイベントに行ったら、日本語がプリントされてあるTシャツを着ている人がたくさんいて驚いたという彩乃さんです!

Thank you for a great time and coffee!

Caffeinated

【住所】100 4th Avenue North, Suite 165, Seattle(地図
【席数】店内約15席 / テラス約10席

【公式サイト】なし

【Wi-Fi】あり

【電源】席によってはあり

辻小百合

辻小百合(Sayuri Tsuji)
ベルビュー・カレッジに正規生として2016年春から留学中。現在は同大学でデジタルマーケティングの学士号を取得するため、授業で山ほど出る課題とプレゼンに日々追われる毎日。2019年にやりたいことは、カフェ、古着屋巡りとハリーポッターの本を全巻読むこと。

掲載:2019年7月

このコラムの内容は執筆者の個人的な意見・見解に基づいたものであり、junglecity.com の公式見解を表明しているものではありません。



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