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シアトル留学生カフェ探訪 第44回 『Roy Street Coffee & Tea』

みなさん、こんにちは!成です。

11月23日のブラックフライデーはシアトル・プレミアム・アウトレットに行ってきました!

125を超えるブランド店があり、日付が変わる前の木曜日の午後10時頃にはものすごい人の数でごった返していました。もともと日本と比べてアメリカはブランド物の衣服は安いイメージでしたが、そこからさらに半額以下になっている商品もあり、買い物大好きな僕は一晩中あちこちの店を回ってしまいました。

それでは、『シアトル留学生カフェ探訪』 第44回のスタートです!

今回ご紹介するのは、シアトルのキャピトル・ヒルにてひときわ存在感のある 『Roy Street Coffee & Tea』。

Roy Street Coffee & Tea

僕の通うシアトル・セントラル・カレッジからブロードウェイ沿いを10分ほど北へ歩いたところにある、洋館のような赤レンガのモダンなコンドミニアムの1階にあります。初めて見たときはカフェだと気づきませんでした。

実はこのお店がスターバックスのコンセプト店であることは、地元ではよく知られた話。

最初に入ったときは、普通のスターバックスと趣が違えば店名にもスターバックスが含まれていないので気づきませんでしたが、よく見ると売られているグッズや豆などはスターバックスの文字が刻まれています。オリジナルのマグカップやコップは、陶器ならではの味があり、普通のスターバックスでおなじみのタンブラーとは一線を画します。

店内はまるで古い洋画の世界にタイムスリップしたかのよう。古めかしい灯り、雰囲気のある木材をあしらった壁や柱、真っ赤なカーテンなど、独自の世界観があります。

僕が今までシアトルで訪れたカフェの中でもかなり広いですが、仕切りや家具がうまく配置されて独立した空間が隣り合わせになっていて、その空間ごとにテーブルやイス、ソファの形も違います。一つの店内で、レトロ感というコンセプトは保ちながらもお客さんの用途によって席を選べるフレキシブルさが大好きで、頻繁に足を運ぶようになりました。

ですが、シアトルはITの街。そんな1900年代前半のような内観とは対照的に、お客さんの多くはパソコンで作業しており、その違和感も面白いです。

奥の2つのスペースは予約して貸し切りにできるそうなので、社会人の方はミーティングやクライアントの方をもてなす場所として活用するのもオススメです。この日もビジネスのプレゼンの場として使われていました。

朝は午前6時30分から、夜は午後10時30分までオープンしているので、僕もプロジェクトで夜遅くまで作業しないといけない時には頻繁に来店しました。

この日は12月上旬だったので、店内は既にクリスマス仕様。

メニューも普通のスターバックスとはまったく異なります。

プアオーバーのコーヒーは4種類あり、イチオシであるかのように大きなボードに4種類の名前が明記されていました。

バリスタのクリスティーナさんにオススメを伺うと、「Tanzania Shiviwaka が美味しい」とのこと。今回はそれとスモークサーモンのプレートを注文しました。

ちなみにプアオーバーとは独特のペーパーフィルターに豆をセットし、少量のお湯を注いで蒸らしてから、ゆっくりお湯を注いで抽出する手法のこと。日本では一般的かもしれませんが、アメリカではエスプレッソマシンを使って作るエスプレッソが主流で、ここ数年でプアオーバーも増えてきたという感じだそうです。

クリスティーナさんが丁寧に作ってくれたプアオーバー。カメラを向けると笑顔で目の前で注いでくれました。

夏休みは寝る間を惜しんでプロジェクトを進めるため、長時間空いていてリラックスして作業ができるこのお店には大変お世話になりました。

Tanzania Shiviwaka はほのかな酸味があり、苦みが少なく、むしろ甘みを感じます。ミルクや砂糖を入れなくても非常に飲みやすくて美味。同じくキャピトル・ヒルにある Starbucks Reserve Roastery で焙煎されています。

スモークサーモンはステーキと見間違えるほど厚みが。ナイフを使っても刃がすぐには通らないほど固く燻製にされています。

数種類のハーブが混ぜられたクリームチーズをつけて食べると、香ばしい燻製の匂いが鼻から抜け、サーモンの旨味が口いっぱいに広がります。チーズも濃厚で、サーモンとの相性抜群。僕はサーモンが大好きでシアトルでもポケの具で注文して食べることが多いのですが、今回、スモークサーモンの芳しい香りと凝縮した旨味をさらに実感しました。

店名に「Tea」とつくくらいなので、お茶も人気メニューです。一緒に来てくれた友人は玄米茶といういかにも和風な飲み物をオーダーしました。

一口もらうと、まさに落ち着くの一言。シアトルに来てから7ヶ月が経ちましたが、懐かしさを感じるような、おばあちゃんちに遊びに行った時のような、ホッとする感覚を味わうことができました。

まさかこんな感覚をシアトルで、しかもスターバックスの系列店で味わえるなんて!

友人はアメリカでティーパックではない玄米茶が飲めるなんて、と感激していました。

夜は寒さがかなりきつくなってきたので、冷えた体を温めるにはぴったりだと思います。

また、このお店は空間のノスタルジックなところはもちろんですが、人の温もり、やさしさを、来るたびに感じます。

夏休みに僕の課題プロジェクトがあってで閉店ギリギリまでお邪魔させてもらったときに、「明日もここに来て作業したいんだけど」、ととある店員さんに言うと、「もちろん!朝は6時半から空いてるからオープンから待ってるよ!」と笑顔で返してくれたのを覚えています。

朝が弱い僕はさすがに午前6時半に着くことはできませんでしたが、翌日も訪れて課題と向き合いました。

夏休み以降、AIを導入した広告を企画立案するというチャレンジをAIの首都と言われるこのシアトルで行っています。僕はプロジェクトマネージャとして学生チームを率いて実際のビジネス化を目指すという貴重な経験をさせていただきました。

いかがでしたでしょうか。ノスタルジーあふれる Roy Street Coffee & Tea で心を温めて、シアトルの凍えるような冬を乗り切りましょう!

Thank you for a good time and coffee!

次は、感謝祭の休みにヨセミテ国立公園を訪れ、渓谷のスケールの大きさに圧倒された匡洋君です。

Roy Street Coffee & Tea
700 Broadway Avenue East, Seattle(地図
【席数】約160
【公式サイト】www.facebook.com
【Wi-Fi】 あり
【電源】 席によってはあり

池野成(Sei Ikeno)
1995年、石川県金沢市生まれ。大学を休学してシアトル・セントラル・カレッジに留学中。東京都内のカフェ・ド・クリエで2年半にわたりアルバイトし、カフェのような居心地の良い空間づくりに興味を抱いた。セーフコ・フィールドではノリで参加したサイレント・オークションにて10キロ近くあるベースを購入することになってしまい、どうやって日本に持ち帰ればよいのか、今から頭を悩ませている。

掲載:2018年12月

このコラムの内容は執筆者の個人的な意見・見解に基づいたものであり、junglecity.com の公式見解を表明しているものではありません。



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