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冷やした銀の器でサーブされるジェラート
イタリア語で “Let’s have gelato together” を意味する 『ジェラティアーモ』。ダウンタウンの中心という便利な立地に1996年に開店したジェラート専門店だ。
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接客する創業者のマリアさん
創業者のマリア・コアシンさんは、イタリアで250年以上の歴史を誇るベーカリーを経営する家庭に生まれたが、「ベーカーは夜明け前に起きるのが大変」という理由からジェラートに興味を持ったという。そしてアメリカでジェラート専門店を開くため、世界的に有名なジェラート職人ピノ・スカリンゲラ氏のもとでジェラートについて学んだ。「最初は、”若いのに本当にアメリカで店を経営するのか” と疑われました。”自国の文化を外国に持ち込むのだから、ただビジネスをするのではなく、伝統を築きなさい” と言われたことを覚えています」とマリアさん。開店する際も、外国人かつ女性という立場でビジネスを始めるのは難しかったと振り返る。「当時はベナロヤ・ホールなどもなく、立地条件はあまり良いとは言えませんでした。ジェラートについて知らない人も多く、外観からチェーン店と間違われることもありましたね。でも、ジェラートはアイスクリームと違ってケースを見せてディスプレイ するので、それが魅力的に見えたようです。」
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ジェラート・ケーキ
その頃からマリアさんのジェラートの作り方は全く変わっていない。店に並ぶフレーバーは18種類で、そのうち3・4種類は毎日替わる。サイズは小(3.20ドル)、中(4.34ドル)、大(5.48ドル)の3種類。乳製品は店から30マイル以内の農場のもの、卵はケージ・フリーのものを使用し、果物はスカジット・バレーなどから仕入れている。ライス・プディングのジェラートは人気の一つで、米のプチプチした感触は病み付きになる味だ。店内で食べる際は、イタリア式に冷蔵庫であらかじめ冷やした銀の器に入れて出してくれるのも嬉しい。その他、シアトルでは同店でしか買えないというイタリアではお馴染みのジェラート・ケーキ(25ドル~)や、マリアさんの実家のベーカリーのクッキーやペイストリー、そしてシアトルで人気の 『カフェ・ウンブリア』 のコーヒーなどもある。
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屋外席もある
『メトロポリタン・マーケット』(ローワー・クイーン・アン店、タコマ店、カークランド店)や 『カフェ・ウンブリア』、『パリアッチ・ピザ』(キャピトル・ヒル店、ブロードウェイ店、ベルビュー・スクエア店、ローワー・クイーン・アン店)など、多くのレストランや店でも同店のジェラートが楽しめるので、チェックしてみよう。
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飾られている家族の写真
「父がいなければ、私は何もできませんでした」というマリアさん。地階にあるトイレに行くまでの階段には、マリアさんの父親の写真を中心に、家族の写真が飾られている。
Gelatiamo ジェラティアーモ |
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エリア | ダウンタウン |
住所 | 1400 3rd Avenue, Seattle (地図) |
電話 | (206) 467-9563 |
公式サイト | www.gelatiamo.com |
掲載:2010年8月