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かわいくておいしい!キャピトル・ヒルの新顔『売店(Baiten)』のスイーツ

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シアトルのユニークな日本食レストラン

色鮮やかな果物を使ったフルーツサンドやソフトサーブなどが主力の 『売店』(Baiten)が、シアトルのキャピトル・ヒルにオープンしました。経営しているのは、市内で居酒屋の『たまりば(Tamari Bar)』『龍堂(Rondo)』、ベインブリッジ・アイランドで『Hi-Life』を経営している木本真さんです。いつも新しいことに挑戦している木本さんと、『売店』で商品開発と調理を担当する寺尾雅子さんにお話を伺いました。

– 『売店』をオープンしようと思ったきっかけはなんでしょう?

木本:『売店』をやろうと思った理由の一つは、コロナ禍でテイクアウトの需要が増えたこと。もう一つの理由は、『たまりば』のキッチンでは昼間からディナー営業の仕込みをしているので、その間に空いているスペースを活用したいと思ったことです。

ありがたいことに、2014年に開店した1号店『スイカ(Suika)』(2021年に閉店)、2019年に開店した『龍堂(Rondo)』の立ち上げから関わってくれていた寺尾雅子さんが、再び弊社のスタッフとして戻ってきてくれることになりました。実は今、ベインブリッジ・アイランドで開店間近の『ハイライフ(Hi Life)』にも、『スイカ』『龍堂』で働いてくれていたエミさんが入ってくれることになりました。ガッツがあって、アイデアも経験も豊富なスタッフがまた来てくれるのは心強いです。

– 商品開発について

木本:最初はソフトサーブの店として考えていましたが、雅子さんが「ソフトサーブもやりながら、フルーツサンドもやってみたい」と提案してくれたので、そのようにしてもらうように決めました。雅子さんなら、いろいろなスペシャルを作ってくれますし、楽しみです。

– これからやりたいことは

木本:これから天気が良くなってきたら、『売店』の前のスペースにもテーブル席を作って、昼飲みができるようにもしたいなと考えています。マネジャーのノブさんがいかに盛り上げられるか。期待しています。

調理を担当している寺尾雅子さんは、飲食業界歴20年のベテラン。学生時代は弓道に打ち込み、新卒で銀行に就職するも一念発起して退職し、オーストラリアで英語学校に通いながら半年間にわたり飲食店で働いたことをきっかけに、飲食業界に進むことを思い立ったそうです。カナダのバンクーバーや、ここシアトルで、3人のお子さんを育てながら、飲食店やケータリング業で経験を積んできたことについて、お話を伺ってみました。

シアトルのユニークな日本食レストラン

マネジャーのノブさん(中央)、寺尾雅子さん(右端)

寺尾:オーストラリアからカナダに行き、いったん日本に戻りましたが、結婚を機にまたカナダへ。15年にわたるカナダ生活の間に3人の子どもを出産し、子育てをしながらケータリングのビジネスをしていました。最後の2年間はレストランで働いていたのですが、木本さんがシアトルで居酒屋『スイカ(Suika)』を立ち上げることになり、夫がジェネラル・マネジャーとして携わることになったので、2014年にシアトルへ。私も『スイカ(Suika)』の立ち上げから関わり、お惣菜やお弁当、スペシャルスイーツを作りました。

『スイカ(Suika)』でスペシャルの商品開発をしているうちに、お菓子作りをプロの現場でもっと学びたくなり、『Fuji Bakery』へ。その後、『龍堂(Rondo)』の立ち上げにも関わりましたが、パンデミックが始まってからは『Fuji Bakery』だけでフロントやベーカーとして働きました。2021年の年末、木本さんから『売店』の立ち上げについて声をかけていただき、戻ってくることになりました。

シアトルのユニークな日本食レストラン

– 長年にわたり飲食業で働いてこられたわけですが、どんなところに魅力を感じますか?

飲食業は、外から見ているよりも、地味なことの繰り返しが多いです。でも、その中にもドラマがあり、目標があります。実際に食べてくださる方の反応も間近で見られますし、日々達成感が感じられる瞬間がたくさんあることが好きです。

もちろん、年齢や人種が違う人たちと狭いキッチンで働いていると大変なこともあります。でも、お互いの違いを受け入れて、大ごとにしなければ落としどころが見つかると思っています。一緒にうまく働くことができた時、うまく一緒に何かを作れた時、そしてそれをお客さんが喜んでくれた時、そういったことがすべて嬉しいですね。チームには、キッチンで働いていなかったら出会えなかったような人がいますから、ラッキーだと思っています。

シアトルのユニークな日本食レストラン

– フルーツサンド、ソフトサーブ、アイスクリームサンドなど、見た目がかわいらしく、インスタ映えする商品が揃っていますね。どのように開発されていますか。

商品開発はとても難しいです。自分が「これだ!」「おいしい!」と思っても、意外に売れなかったりします。なので、自分の思い込みではなく、この商品を提供するターゲットはどこか見極めたうえで、食べてくれそうな人のことを考えながら、でもそのままではなく、少し驚きがあり、写真をシェアしたくなる、家で作れそうで作れないものを考えています。

例えば、日本では人気のフルーツサンドも、シアトルではフルーツに特化したサンドはまだまだ一般的ではありません。ありそうでなかった、思わず写真に撮ってシェアしたくなるという意味ではぴったりな商品だと思い、売店の目玉にしようと思いました。
ラスクについては、食品の廃棄を少なくしたいという思いから開発しました。パンの耳は置いて乾燥してもすぐカビが生えてしまいますが、ラスクに加工するとおいしく食べられますし、長持ちします。新しい材料を揃えるより、あるものを使いたいと思っています。

また、シアトルではきなこやほうじ茶はまだ珍しいですね。抹茶を使った商品は珍しくなくなりましたが、良質の抹茶を使った商品はまだまだ珍しいと思います。『売店』では製菓用の抹茶より風味も香りもいい Sugimoto Tea の抹茶を使っています。これなら抹茶好きな人にも自信を持ってお勧めできます。

これからもやりたいこと、作りたいことがたくさんあるので、新しい商品をいろいろ考えています。思わず言いたくなる、シェアしたくなる商品を作っていけたらと思います。

Baiten 売店
500 East Pine Street, Seattle(地図
木・金 12pm-4pm; 土・日 12pm-5pm
www.tamaribarseattle.com/baiten

掲載:2022年3月

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