![高井潤さん](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2022/04/jun-takagi-1.jpg)
高井潤さん
日米で豊富な経験を持つ寿司職人の高井潤(たかい・じゅん)さんが独立し、この夏、ベルビューに高級寿司店を開店します。
京都で修業し、横浜や東京で経験を積んでいた高井さんは、1960年代にシアトルに初めて江戸前寿司を持ち込んだことで知られる寿司職人・加柴司郎さんに腕を見込まれ、ちょうど10年前の2012年にシアトルへ。
『しろう寿司』で5年、『アイラブ寿司レイク・ベルビュー店』で5年にわたり寿司を握り、50歳を前に、かねてからの目標だった独立を実現します。
現在は開店準備を進めながら、フリーで寿司職人の仕事を請け負っている高井さんは、ベルビューには今ではいろいろな州から人が流入し、旅行先で新しい食を体験する人が増えていることから、食に期待するレベルが高くなっていることを実感していると話してくれました。
「私自身の経験と、司郎さんの経験をコラボし、江戸前寿司の伝統の味を、シアトルの地元の食材や日本などの食材を使って伝えていきたいと思っています」
この新しい店舗のマネジメントを担当する加柴司郎さんの息子のエド・加柴さんは、シアトルとは異なる、ベルビューの一面にも注目しています。
「シアトルと違って、ベルビューではレストランのオーナーシェフやエグゼクティブシェフを前面に出して認知度を高める傾向がありません。でも、この店では伝統に真剣に向き合っている潤さんを前面に押し出すことで、ベルビューに新しい流れを作りたいと思っています」
高井さんのように、渡米して加柴司郎さんのもとで経験を積み、独立して店を構える寿司職人は少なくありません。
「アメリカ、そしてシアトルでは、システムや食文化の面で、日本と完全に同じようにはできません。なので、日本からアメリカに来た寿司職人は、"職人" から "Sushi chef" にトランジションし、ここでどのように寿司をやっていくのかを考えることになります」とエドさん。
「1960年代からシアトルで江戸前寿司を伝えてきた父も今年80歳。伝統的な江戸前寿司を伝え続けてくれる次世代の職人をスポンサーしたり、サポートしたりする機会にわくわくしていますよ」
![加柴司郎さん](https://www.junglecity.com/wp-content/uploads/2019/11/shiro-kashiba.jpg)
1960年代にシアトルに初めて江戸前寿司を持ち込んだ寿司職人・加柴司郎さん
ロケーションは、ベルビューのダウンタウンに2019年に完成した23階建てのコンドミニアム『One88 Condos』の一階。ベルビュー・スクエアやダウンタウン・パークからも徒歩でアクセスできます。
Takai by Kashiba
【住所】188 Bellevue Way, Bellevue, WA 98004
掲載:2022年4月