エルマー・コマガタさんとリサ・ゼンノさんがこの秋に始めたフードトラック『Midnite Ramen』。これまでシアトルにありそうでなかったラーメンのフードトラックで、シアトル市内にあるクラフトビールのブルワリーの駐車場で開店しています。
40年にわたりレストラン業界でシェフとして働いてきたエルマーさんは、「ラーメンのシンプルさと複雑さにフォーカスした冒険をしたくて、以前から "ラーメン屋台" をアメリカに持ち込むことを考えていました」と言います。
「ラーメン屋台は1900年代からあったもので、私も夜中にラーメンを食べていた世代です。ラーメンは、麺と汁というシンプルさですが、本当にさまざまな可能性があって、クリエイティビティを追求できます。素材と味をさまざまに組み合わせることで可能になる複雑さがあります」
その言葉どおり、メニューには定番の醤油ラーメンと札幌ラーメンから、ガーリックをきかせた『熊本味噌ボールド』、クリーミーな胡麻スープの『広島坦々麺』、豚の背脂と煮干しがベースの『尾道ラーメン』、厚さ1インチ豚バラチャーシューが乗った『にぼ次朗ラーメン』、神戸ビーフの肩ばら肉を煮込んだ『神戸ビーフ・ブリスケット醤油』など、オリジナルのチョイスが並んでいます。今一番人気があるのは、『熊本味噌ボールド』とのことでした。
中にはプラントベースミートを使ったものやビーガン坦々麺もあり、幅広い層に喜ばれそう。カレー丼や刺身丼などもサイドに選べます。
パンデミックの最中というタイミングでの開店でチャレンジはあるか伺ってみたところ、「パンデミックでのチャレンジは飲食業界全体が直面していることで、皆、生き残るために何か革新的な方法を探しています」と、エルマーさん。
「私たちもたくさんの人に来店してほしいですが、一緒にすわって食べることができない今の状況では、お客さんに(ラーメンを)作ってあげられることにただ感謝しています。ブルワリーの屋外席で自分たちのラーメンを食べるお客さんを見るのも、テイクアウトを注文してくれるお客さんを見るのもうれしいです」
シアトルのフードトラックの組織 Seattlefoodtruck.com に登録しており、出店が可能なロケーションの中から選んだり、直接招待されたりした結果、現在は数軒のクラフトビールのブルワリーとタイアップしています。
その一つが、以前にもご紹介したバラードの『オベツ・ブリューイング』。ここでは、屋外の広々としたパティオや、建物の前面を全開できるダイニングエリアで、ヨーロピアン・ビールを飲みながらアツアツのラーメンを食べるなんてことができてしまいます。
「来年は、水曜日から日曜日までの特定の日に出店する場所を決めていきたい」とのこと。
公式サイトやソーシャルメディアでスケジュールをチェックしてみてください。
"We hope to see you soon."
Midnite Ramen
www.ramenseattle.com
掲載:2020年12月 写真提供:Obec Brewing