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ルーフトップ・ガーデン

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個人やレストランの農作物栽培をサポート

The Seattle Urban Farm Company

The Seattle Urban Farm Company
【住所】 11550 North Park Avenue North, Seattle, WA (地図
【電話】 (206) 547-0937

【公式サイト】 www.seattleurbanfarmco.com

シアトル市内を中心に個人やレストラン、学校における農作物栽培を支援する 『シアトル・アーバン・ファーム・カンパニー』。菜園の導入・管理から運営に関する相談はもちろん、クラスやワークショップの開催まで、多岐にわたる業務内容を展開している。

共同オーナーのコリン・マックレイトさんが初めて農業に興味を持ったのは大学時代。当時借りていた家で家庭菜園に関わり、作物よりも栽培する過程への興味の方が高まっていったという。卒業後、出身地のオハイオ州の農場に勤務し、ワシントン州へ移ってオーカス・アイランドやポルスボの農場で経験を積んだ後、2007年に大学時代の友人であるブラッド・ハルムさんと起業した。

「作物を栽培する上で重要なのは、土地の大きさではなく、どれだけ栽培に従事できるかということ。それをビジネスを通して人々に伝えていきたい」と語るコリンさん。一般家庭なら150~250平方フィート(約14~23平方メートル)、レストランなら1200平方フィート(約111平方メートル)の大きさがあれば、十分必要な量の作物は栽培できるという。「作物は土から栄養を吸収するので、まず良質な土の確保は大切です。もちろん、十分な量の太陽光も欠かせません。」

The Seattle Urban Farm Company

そこでコリンさんが目をつけたのが、屋上だった。2009年、バラードのレストラン 『バスティーユ・カフェ・アンド・バー』 の屋上に完全オーガニックのルーフトップ・ガーデンを導入。当初は3、4種類の作物を栽培・管理していたが、年々種類を増やし、現在は4,500平方フィート(約420平方メートル)のスペースを利用してレタス、アルグラ、ラディッシュ、トマト、ハーブ類など約25種類の栽培を手がけている。「管理は基本的に私たちが担当し、レストラン側には収穫のみをお願いしています」とコリンさん。夏は週に2、3度、冬は1週間に1度訪れて問題がないかチェックし、限られた面積でいかに多くの野菜を育てるかを考えながら効率化に取り組んでいるという。チューブを行き渡らせて定期的に水をやったり、建物の熱を利用して冬も適度な温度を保ったりと、屋上ならではのさまざまな工夫が凝らされている。「おかげさまで4年目の今年は最も収穫が多く、『バスティーユ・カフェ・アンド・バー』 では現在ほぼ毎日何かが収穫できる状態を保っています。」

今夏からはレストラン 『田むら』 と 『ラヴィッシュ』 が共同で利用しているイーストレイクのルーフトップ・ガーデンも管理しているが、「レストランの多くはスペースを賃貸しているため、屋上が自由に使えないところが多いのが現在の課題です」とコリンさんは語る。「しかし、ここ数年でオーガニックやローカルの作物に対する関心は確実に高まってきているので、今後ルーフトップ・ガーデンに興味を持つ経営者や理解を示す人々は間違いなく増えていくでしょう。」

The Seattle Urban Farm Company

夏から秋の毎週水曜にコリンさんが 『バスティーユ・カフェ・アンド・バー』 のルーフトップ・ガーデンで開催しているツアーの盛況ぶりを見ても、地元の人々の関心の高さが伺える。「このような取り組みに力を入れているレストランをできるだけ応援していきたい」と、参加者たちの意識も高い。コリンさんもこのような取り組みをより多くの人に知ってもらうよう、今後もツアーやイベントを積極的に開催していく予定だ。

今年春には 『Food Grown Right, In Your Backyard』 という本を発売したコリンさんとブラッドさん。家庭菜園の作り方から管理方法まで、基本的な知識やノウハウが詰まっているので、家庭菜園に興味のある人はぜひ読んでみよう。

掲載:2012年11月

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