ダンジネス・クラブ(イチョウガニ)
ワシントン州のダンジネス湾にちなんだ名前を持つダンジネス・クラブ。北はアリューシャン列島、南はメキシコまでの太平洋岸に生息していますが、ワシントン州のシアトル以北のピュージェット・サウンド、フッド・カナル、太平洋岸に最も多く生息していることから、ワシントン州のシーフード料理の定番となっています。
体長は最大で10インチ(25.4センチ)になることもありますが、だいたいは6~7インチ(15.24~17.78センチ)で、殻は薄紫色、背中は灰色がかった茶色、爪の先は白いのが特徴。一般家庭ではスーパーマーケットやシーフード専門店で活きたまま、または茹でたものを購入して調理します。
それぞれの家庭での食べ方は、カニ身を取り出してサラダにしたり、茹でて溶かしバターにつけて食べたり、オムレツやパスタに入れたり、スープに飾りで入れたりとさまざま。日本人家庭なら鍋にしたり、茹でたり焼いたりしてポン酢で食べたりするでしょう。レストランでは、サラダ、パスタ、スープ、オムレツはもちろんですが、クラブケーキ(カニ身がぎっしり入った、平たいコロッケ)が人気。店によってその味もカニの使い方も少し異なるので、いろいろな店で食べてみるのもいいですね。
また、自分たちでカニを獲りに行くのも一般的です。桟橋やボートから吊るすカニ捕り用の四角い網(crab pot、ring net、dip net 等と呼ばれる)を持っている家庭も多く、遠くはオリンピック半島のキャンプ場などでカニ獲りをすることも。ただし、誰でも好きなだけカニを捕まえてもいいわけではなく、まずはライセンスの購入が必要で、捕獲できる時期・大きさ・個数はもちろん、捕獲記録をとる(記録表はライセンス購入時にもらう)などの規則が捕獲地域によって決まっています。違反すると、厳しい罰則が課されますので、ご注意下さい。詳細は、ワシントン州の Fish and Wildlife の公式サイトで確認しましょう。
レッド・ロック・クラブ(イワガニ類)
大きな爪の先が黒く、背中は真っ赤な色をしているのが特徴。最大でも6インチ(15.24センチ)とダンジネス・クラブより小さいですが、風味は豊かです。オイスターやクラムの天敵であり、攻撃的な種類ですぐに爪で挟んでこようとします。レッド・クラブ、またはロック・クラブと呼ばれることもあります。