シアトル在住の皆さん、日本からのゲストを案内するレストランに迷うことはありませんか。せっかくなので「アメリカならでは」の食を紹介したいけど、「アメリカ的な大味やスーパーサイズはちょっと・・・」というジレンマに陥ることも少なくないはず。そこで、頻繁にお客様を迎えているおもてなしエキスパートの方々に、オススメのレストランとその体験談を聞いてみました。もちろん、旅行者や短期滞在者にもありがたい、貴重な口コミ情報です。
Westward ウエストワード(ノース・レイク・ユニオン)
シアトル産の食材で日本人が惹かれるものといえば、やはりシーフード。サーモンやオイスターなど地元産のシーフードを地中海スタイルで料理する「ウエストワード」は、現在全米グルメの間で高い評判を得ている。日本人に嬉しいローフード(刺身)バーも設置され、レイク・ユニオンを目前とする眺めの良さもポイント。「予約がとれない」という声に、「繁雑期の夏は数週間前の予約が必要になりますが、開店時間と同時にご来店いただければ、見晴らしのいいデッキ席(予約不可)をご案内できます」と同店PR担当のLesaさん。
【住所】 2501 North Northlake Way, Seattle (地図)
westwardseattle.com/press/
The Walrus and Carpenter ザ・ウォラス・アンド・カーペンター(バラード)
シアトル市内に複数のレストランを展開している人気シェフ、ルネー・エリクソンが中心となって開店したオイスター・バー。2010年の開店以来、New York Times にも取り上げられるなど全米で人気の店となりましたが、あくまでも「近所の店」というカジュアルな雰囲気を大切にしています。オイスターはもちろん、グイダック、ホタテ、クラムなどのシーフードを使った料理や、フレンチオニオンスープ、デザートも味わえます。ワインやビール、サイダー、カクテルなどとあわせて味わってみてください。
その他のオイスター・バーは「とれたて新鮮シーフード!絶品ご当地グルメに舌鼓 今すぐ行きたいシアトルのオイスター・バー10選」参照。
【住所】 4743 Ballard Avenue NW, Seattle (地図)
【公式サイト】 thewalrusbar.com
La Rustica ラ・ルスティカ(ウエスト・シアトル)
ウエスト・シアトルの住宅街にぽつんと存在する、隠れ家的イタリアンレストラン「ラ・ルスティカ」。ローマの南東にある小さな集落、パトリカ出身の夫婦が経営しており、近所の人たちを招いた夕食会に紛れ込んだような気分になれる。「パティオ席なら、ピュージェット湾に沈む夕日をデザートにゆっくり食事ができます。東京ではちょっと味わえないような贅沢な時間です」。
【住所】 4100 Beach Drive SW, Seattle (地図)
【公式サイト】 larusticarestaurant.com
Portage Bay Café ポーテージ・ベイ・カフェ(サウス・レイク・ユニオン)
「ローカル」「オーガニック」「サステナブル」をモットーに、それをもっとヘルシーにしようとしているのがここ。でも、一番人気は、いろいろな果物、バター、ホイップクリーム、メープルシロップを自分で好きなだけ乗せられる大きなパンケーキやフレンチトースト。「お皿に取ったものはすべて食べる」のがお約束なので、ヘルシーかどうかはそれぞれの判断におまかせ!オムレツ、ベネディクト、フリッタータなどの卵料理もボリュームたっぷり。シェアするといろいろ楽しめます。子供用メニューもあり。
【公式サイト】 www.portagebaycafe.com
Maximilien マキシミリアン(パイク・プレース・マーケット)
観光名所パイク・プレース・マーケットにあるフレンチ・レストラン「マキシミリアン」は、地元シアトルの人々にロマンチック・スポットとしても知られる。「目前にエリオット湾が広がり、彼方にオリンピック山脈の尾根線が横切るという壮大な眺めを、お客さんのまぶたに焼き付けてもらえれば、シアトル訪問の目的を果たせます」。店内のすべての席から眺めが楽しめる。もちろん、一流シェフによるフレンチも絶品。
【住所】 81A Pike Street, Seattle (地図)
【公式サイト】 www.maximilienrestaurant.com
Spinasse スピナッセ(キャピトルヒル)
「ここのエッグパスタはシアトル一」という声があがったのが、キャピトル・ヒルにあるレストラン「スピナッセ」。北イタリアの田舎風インテリアを施した店内は、常に込み合い賑やか。件のエッグパスタとは、軟質小麦粉と卵で作った噛みごたえのあるタリオリー二(同店では土地の言葉でタヤリン「Tajarin」と表記)。看板メニューである「Tajarin al Regu o Burro e Salvia」は、セージとバターで味付けたシンプルかつ味わい深い逸品。
【住所】 1531 14th Avenue, Seattle (地図)
【公式サイト】 www.spinasse.com
Queen Mary Tea Room クイーン・マリー・ティー・ルーム(ユニバーシティ・ディストリクト)
英国情緒の漂う一軒家で、心温まるおもてなしとともにアフタヌーン・ティーを楽しめるのが、ユニバーシティ・ビレッジの近くにある「クイーンマリー・ティールーム」。3段トレイを飾ったミニサンドイッチ、ハム、スコーン、フルーツなどを、香り高い紅茶とともに優雅にいただく。上品なピンクを基調に花柄やレースをちりばめた店内は、どの年代の女子もあこがれそう。「日本ではなかなか味わえない乙女チックな英国スタイルに、年老いた母が大感激していました」。
【住所】 2912 Northeast 55th Street, Seattle (地図)
【公式サイト】 www.queenmarytea.com
Crab Pot クラブポット(ウォーターフロント&ベルビュー)
アメリカらしい豪快な食事体験ができるのが、観光客向けシーフード・レストラン「クラブポット」。茹でたカニ、貝類、ソーセージ、コーン、ポテトなどをテーブル上にドバッとぶちまけ、木槌でカニの甲羅をたたき割って食べる。小さな子どもも大喜び。「おしゃれな店が苦手な友人も、西洋文化に気後れせず楽しめました」。シアトルのウォーターフロント店は常に観光客で込み合っているので、比較的落ち着いて食事ができるベルビュー店がオススメ。
【公式サイト】 www.thecrabpotseattle.com
飲茶レストラン(各地)
日本からのお客様も滞在が長引くと、やはり連日の「西洋料理」はキツい。醤油味が恋しくなって日本食をリクエストされるようになったら利用したいのが、広東式飲茶レストラン(Dim Sum Restaurants)。様々な点心を載せたワゴンが店内を行き交い、サーバーとは必要最低限の会話で食べたい物を指差すだけ。インターナショナル・ディストリクトにある Jade Garden をはじめ各地にあるので、行きつけの飲茶レストランにご案内しよう。
更新:2022年3月 文(一部):渡辺菜穂子・編集部