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アンコウ (鮟鱇:Monk Fish、分類:アンコウ目アンコウ科)

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北海道以南の日本の各地の他、ほぼ全世界の海に分布し、主に大陸棚から大陸棚斜面の上部の砂泥底に生息するアンコウ科魚類は、俗に “西のフグ、東のアンコウ” と言われるほど、関東地方では冬の魚の代表格。初秋には関西からむき身のアンコウが少量入荷しますが、近海のものは9月下旬から10月以降に市場に入荷します。頭も口も大きく、不格好で不気味な体は暗黒褐色で、大きさは1メートル前後あります。

通常は、腹の中の肝臓、および卵巣の状態を見せるため、腹の一部を開いて陳列しますが、春先には身肉と肝臓とは別々にして出されます。これは、アンコウの市場価格は肝臓の大きさで決まるといっても過言ではないからです。肝臓を取り除いたアンコウは、ごく安価なものとなります。皮と肝(肝臓)が最も美味で、卵巣・胃・エラ・尾の部分・身肉を “七つ道具” とも言い、捨てるところがありません(腸は食べない)。また、アンコウは餌を飲み込むため、うまく当たれば胃袋の中に他の魚が宝袋のように入っており、損はしないとも言われます。

代表的な食べ方はアンコウ鍋で、鍋汁の素には醤油とみりんを合わせたものや味噌が使われ、野菜や豆腐などと煮て食べます。アンキモは、肝臓に強塩をふり、スダレなどで巻いたものを蒸し、冷まして薄切りにして食べたり、ポン酢和えにしたり、にぎり寿司にしたりして食べます。

宇和島屋でも、頭、および内臓付きのアンコウを丸ごと米国東海岸から空輸で入荷し、”Monk Fish” としてフィレで販売しています。しかし、入荷時期は一定しておりませんので、入荷しましたら、このシーフード・ニュースレターでお知らせします。

掲載:2006年6月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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