カラマリは、イカの輪切り空揚げ、またはイカリング空揚げとでも言いましょうか。その名の通り、日本語ではありませんので、当然、欧米人全員が知っていて、日本人である我々が知らないというのは恥ずかしいことではありません。筆者の育った東京の足立区辺りでは、カラマリを知らなくても何も不思議ではありませんでした。
筆者がカラマリ料理が有名と言われているヨーロッパの某国にツアーで観光旅行をした時のこと。昼頃に到着しましたので、早速ランチには衣がこんがり揚がったカラマリを注文し、レモンをかけて食べながら満足していました。ツアーグループ仲間にいた、いかにも米国中西部出身というような、ジョン・ウェイン並みの恰幅のよい米国人男性とその奥さんが、ふと筆者のテーブルに近寄り、いぶかしそうに見て、不思議そうな顔をしながら、「なんと変なものを食ってるのか」と言い、真顔で「これは何か」と尋ねました。
私は、「なに、カラマリを知らないのか」と、大変なショックを受けました。
そのご夫婦はコロラド州から来たとのこと。米国はやはり広く、多種多様な人種が住む国だなと改めて感心させられました。そして、米国でカラマリを知らないなんて些細なことだ、もっと大きく生きなくては、と逆に元気付けられた次第です。
宇和島屋では米国東海岸産冷凍イカリング(squid rings)を簡便な1ポンド入り(454g)で販売しています。カラマリに適当なリングの直径は約2.5cm。また、出来合いのカラマリである Tiger Thai 社の「スイート&サワー・ソース付きカラマリ・テンプラ」(13オンス:364g)は、油で揚げても、オーブンで焼いても、またグリルにしても大変おいしくいただけます。
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