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ホッケ (分類:カサゴ目アイナメ科、英名:Atka Mackerel)

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ホッケは北太平洋やベーリング海、オホーツク海、日本では東北から北海道ににかけて分布し、特に北海道で多く獲れる魚です。サケやカニなどとともに北海道を代表する魚の1つで、灰色の体色にやや不明瞭な淡褐色の横縞があります。アイナメ科の魚ですが、ふだんは底にいてあまり泳ぎ回らないアイナメと異なり、主に遊泳生活を送り、水深100メートル前後の海底に生息し、全長50センチほどに成長します。北海道松前方面では11月中旬から12月中旬にかけて産卵のために浅いところに集まってきます。室蘭では40センチ以上の大型のものを 『タラバホッケ』、21センチ程度の小形のものを 『ロウソクホッケ』 と呼んでいます。主に、底引き網、刺し網、定置網、巻き網、延縄(はえなわ)で漁獲されます。

旬は秋から冬。白身でくせがなく、脂肪分は豊富ですが、味は淡白。刺身・塩焼き・照り焼き・煮付け・鍋物・フライ、また、すり身にして、ちくわやかまぼこ、さつま揚げなど、開き干しなどの塩乾品の原料にも使われます。戦時中は配給魚だったとか。英名はアラスカ州アトカ島が漁場だったことに由来しています。

ホッケは昔は産卵に来たニシンの卵を食べるためにニシンの天敵とされ、市場価値も低かったのですが、ニシンが獲れなくなった現在では重要な水産資源となりました。ちなみに、日本での塩干アジ・サバ・ホッケ・サンマの平均概算生産量は、アジが約60,000トン、サバが約30,000トン、ホッケが約26,000トン、サンマが約24,000トン。また、米国からのホッケの国別輸出量は日本向けが約15,000トン(40フィートのコンテナ換算で約825本)、韓国向け約6,000トンで、日本、および韓国だけでで米国からの総輸出量の90%以上を占めています。これらの輸出用のホッケはアラスカの漁場から直接日本、および韓国に冷凍で出荷されるため、残念ながらシアトルには下りて来ません。どうやら風味が強すぎて、米国人には好まれない魚のようです。当地の水産業者からも「”Atak Mackerel(ホッケ)” があるがどうか」というオファーは一度も無かったと記憶してます。

宇和島屋で販売しているホッケの開きは、アジの開きやサバの開きほどは売れませんが、韓国系を含め、ホッケを好まれるお客様にお買い上げいただいております。

掲載:2008年2月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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