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缶詰の製造工程と歴史

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サケ缶およびツナ缶(canned salmon & canned tuna)は、食品をブリキでつくった缶に詰めて密封し、加熱によって殺菌したもので、過熱殺菌を行わない缶入りの食品と区別されます。缶詰は長期間保存ができ、貯蔵・運搬・使用に便利なこと、原料の栄養価値がほとんど失われないことなどを考えると、もっとも完全に近い貯蔵食品といえます。その製造工程を簡単に説明すると、次のようになります。

1. 原料の調整
2. 原料の湯煮あるいは蒸煮
3. 缶空に食品を詰める
4. 空気の排除
5. 密封
6. 加熱殺菌
7. 冷却
8. 包装箱詰

この缶詰の生みの親はフランス皇帝のナポレオン。約200年前の軍隊の携行食品は塩漬け肉などの塩蔵品や乾燥品が中心だったので、兵士の健康にも問題が生じたたため、ナポレオンは懸賞付きで食品保存の新技術を公募しました。そこで、ある料理人が瓶の中に食品を詰め、それを加熱沸騰させて空気を追い出してからコルク栓で密閉する方法で、食品を腐敗させずに長く保存できることを示し、それが認められたのは1804年でした。

その後、1810年にイギリスでブリキ缶が使用され、1812年にイギリスで初めての缶詰工場が登場。日本では1877年(明治10)に、アメリカ人技師の指導の下、サケマス缶詰の製造が開始されました。

ナポレオン以来、缶詰は軍事や戦争と密接な関係を保ちながら発展してきました。世界一の缶詰王国アメリカには、2度の世界大戦を経て缶詰産業を拡大した歴史があります。ちなみに、米国の水産物の消費量はエビ(冷凍・生鮮・缶詰)、ツナ缶、サケ(冷凍・生鮮・缶詰)の順。缶詰の米国人1人当たりの年間消費量は、ツナ缶が約1,400g、サケ缶は230g、またエビ・カニなどの甲殻類の缶詰は約140gで、ツナ缶はダントツで1位となっています。

掲載:2005年9月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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