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カラスミ

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カラスミは、スズキ(Japanese seabass)やマグロの卵巣などからも作ることができますが、主にボラ(mullet)やサワラ(Spanish mackerel)の卵巣で作る塩乾品です。脂肪の多い濃厚な味で、未熟な卵巣で作ったものの方が上等とされています。

簡単なカラスミを作るには、まず卵巣を丁寧に水洗いして10%位の塩水に2~3日漬けます。そしてガラス板に乗せ、軽く重しをして水分を十分に切ったら、天日で乾かして夕方は冷蔵庫に入れ、翌朝にまんべんなく酒を塗り、また天日干しをします。これを約10日間繰り返すと、結構美味なカラスミができあがります。ボラの成魚の卵巣は、体重の3分の1以上を占めるぐらい大きくなります。徳川時代、長崎の野母産のカラスミは、三河のコノワタや越前のウニとともに、天下の三珍とよばれ珍重されました。

ボラはほぼ全世界の温帯から熱帯域に分布しています。米国では東海岸に生息し、カラスミの原料として “mullet” の名称で台湾に輸出されます。米国の東海岸産の生のボラは入手が大変困難ですが、サワラは宇和島屋でも希に生で入荷します。

掲載:2006年10月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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