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ナマコ (海鼠:Sea Cucumber、分類:ナマコ綱)

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黒色と茶褐色のものがあるナマコは、その姿形がキュウリに似ているためか、英語では “sea cucumber” と呼
ばれています。

全身がやわらかいので、軟体動物と思われがちですが、ウニやヒトデと同じく棘皮動物です。体長は長くて40cm にもなり、左右相称形で、前端に口、後端に肛門があります。主な産地は北海道、青森、神奈川、小豆島です。

ナマコは、ぶつ切りし、二杯酢または三杯酢で食べるとおいしく、また煮物や吸い物の種にもなります。煮て干したものをイリコ(海参)と言い、中国料理には欠かせません。海参は、すなわち陸の人参に等しく、滋養補血に効果があると言われ、連食すれば癌腫を解消するとも言われます。

以前、青森県の水産加工会社を訪れた際、炭の様に黒く乾燥したものを見せられましたが、その乾燥したものがぶつかりあう音が炭のそれとあまりにも似ていたので、それがナマコを乾燥させたものとは想像もつきませんでした。言われてからよく見てみると、とげがあり、確かにナマコでした。天日干しで完全に乾燥させたものの長さは約5〜6cmで、高値で香港向けに輸出していました。ナマコの内臓の塩辛をコノワタ(海鼠腸)と言い、酒の肴として喜ばれます。

当地ピュージェット・サウンドのナマコのシーズンは7月から翌年2月までですが、ネイティブ・アメリカンには周年漁獲できる特権があるようです。ネイティブ・アメリカ ンは、グイダック(ミル貝)を取る時と同じようにダイバーが海中に潜り素手で捕獲します。

宇和島屋でも活ナマコ(長さ約 30cm、重さ約 900g)を入荷することは可能ですが、入荷状況が不安定なため、入荷いたしましたらこのニュースレターでお知らせいたします。

スポーツフィッシングとしては、ピュージェット・サウンドの限定された漁場で California Sea Cucumber が7月から翌年2月までオープンします。サイズの規制はなく、1日あたり18個まで獲れますが、ワシントン州では Shellfish のライセンスが必要となります。ライセンスを持たず、そこにいたからとの理由で捕獲すると、罰金が科されます。

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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