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シシャモ (漢字名:柳葉魚、分類:サケ目ワカサギ科、英名: capelin)

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シシャモはワカサギによく似ており、体色は青色を帯び、腹側は淡桃色。雄と雌とでは体色も異なりますが、大型で20センチぐらいにもなります。

生鮮魚としての市場への入荷は少ないものの、半球の寒帯~亜寒帯のほぼ全海域に分布し、通常は沿岸海域からやや沖合いで生活する動物プランクトン食性です。

日本での産卵期は晩春~初夏。この時期には、北海道十勝川などに、産卵のため群を作り海から上ってきます。昔は雑魚とされたりしていたそうですが、今では子持ちシシャモは高価なものとなっています。

北欧産のシシャモは以前は肥料や魚油の原料でしたが、近年では食用にされることが多く、子持ちシシャモの原料として冷凍したものが2大供給国のアイスランドとノルウェーから大量に輸入されています。2022年度産の主要な漁獲国はアイスランドが45万トンで1位、以下ノルウェー、グリーンランドと続きます。国によって禁漁になる年もあるため、各国からの輸入量が大きく変動することもあります。北海道の漁獲量は、1980年の2万トンから、2022年には200トンまで落ち込みました。

日本人が好む卵を持った雌のみを選別冷凍し、それを日本国内で生干しに加工して子持ちシシャモとして流通させています。そして、その加工した子持ちシシャモを5~10尾入りのパックにし、冷凍保存して米国などに輸出しています。

はちきれんばかりに卵を持った子持ちシシャモは非常に美味で、宇和島屋鮮魚部でも周年販売し、欠品できない商品となっています。南蛮漬け、空揚げ、フライ、天ぷらなどにしても美味しく、栄養的にもシシャモ100グラム中のカルシウム含有量は牛乳の6倍、鶏卵の10倍、鶏レバーの120倍もあるそうです。シシャモの卵は味付けしてオレンジ色にしたものをマサゴといいますが、トビコやカズノコの代用品としても使われ始めています。

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。

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