繰り返しになりますが、イカ類は日本人が一番食べる水産物です。別名マイカと言われるスルメイカの年間漁獲量は最近は25万程度ですが、かつては70トンも獲れていたこともある、日本のイカを代表する種です。イカ類中の80%を占め、生息数は第1位となっています。
日本と同様、世界のイカ類漁獲量では本科ものが最大。外套長は30cmを少し超えるくらいで、10本の脚を持ち、この内2本は蝕足で長く、ヒレが胴の突端に三角形についています。三陸、北海道あるいは日本海が漁場また水揚げ地として本場ですが、スルメイカが生まれるのは九州の南から九州西岸、せいぜい日本海の西部くらいの暖かい海です。冬に生まれるものは主に太平洋側で、また秋に生まれるものは日本海で主に漁獲されます。それぞれ黒潮や対馬暖流に乗って、北の方に漂いながらだんだん成長していきます。北上する際、三陸では夏イカ漁が行われ、冷たい親潮の中でたっぷり餌を食べて、成熟しながら南下回遊に入ると、今度は下りイカの漁が行われます。こうしてスルメイカは九州あたりから北海道へ北上し、そして産卵のためにまた南下するという日本列島横断を1年かけて行います。
昔は寿命がよくわかりませんでしたが、イカの頭の中にある石灰質の平衝石から、年輪なるぬ日輪が読み取れようになったようです。調査の結果、日輪が365本を超えることはなく、スルメイカの一生が1年であることが判明しました。
宇和島屋では、函館、および八戸と並び、日本のスルメイカの水揚げ主要3港の1つ、石川県小木(おぎ)港の水産業者が日本海で漁獲した船上で一尾一尾プラステイック製の筒に入れ急速凍結した鮮度抜群の逸品を 『石川県小木港船内一尾凍結いか』 の名称で通年販売しています。1尾当たり約320g と大きいサイズです。
イカ料理は イカ塩辛、刺身、イカそうめん、煮付け、てんぷら、フライ、BBQ、バター焼き、塩焼き、スパゲテイなど多種多様ですが、お客様より提供いただいたご意見をご参考のためご紹介します。
1) 宇和島屋の冷凍イカ(2本で1パック)は日本人に長年親しまれた日本近海産のスルメイカで、鮮度・味共良好で、刺身・塩焼き・煮イカ・塩辛、何にしても美味しい。我が家では特に塩辛の原料として活躍しており、常備采の1つです。皆様にもぜひお勧めします。
(ベルビュー:田村)
2) 宇和島屋さんのイカは、船のうえで生きたまま凍らせたスルメイカです。私は、日本にいるときはよくこれを食べていました。シアトルに来て、宇和島屋さんに同じイカをおいてあるのを見てビックリいたしました。以来、我が家ではこれをせっせと食べ続けています。刺し身と塩辛がとくにお勧めです。みなさんもお試しになってみればと思います。
(イサクア:つじ)
掲載:2006年8月
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