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ボタン海老(Spot Prawns)、アマエビ、トヤマエビなど、日本でも流通名や地方名により呼び方に大きな混乱が生じていますが、タラバエビ科の仲間です。
もくじ
寒い海に生息するエビ
タラバエビとは鱈場エビのことで、タラがすむ海、すなわち寒海に生息するエビということです。これはあくまで分類上の名称で、流通の段階でタラバエビと呼ばれることはありません。
タラバエビ科には水産上の重要種が含まれ、ホッコクアカエビはアマエビ、トヤマエビは北海道ではボタンエビと呼ばれています。ホッコクアカエビ以外の種もアマエビとして流通する場合もあります。
タラバエビ科は日本海沿岸からオホーツク海・ベーリング海・アラスカ・カナダ西岸・ワシントン州の広範囲に分布しています。米名では総称して Spot Prawns ですが、アメリカの業者仲間でも、やはりボタンエビあるいはアマエビと呼び方に混乱が生じています。
シーズンは4月から10月頃まで
シーズンは4月から10月頃までで、資源状況により各漁場地域で漁の閉鎖・解禁が目まぐるしく繰り返されます。
例えば今年のワシントン州では、ネイテイブ(先住民)が4月~5月、カウボーイ/ホワイトガイ(アメリカ人漁師の別名)が6月からと、その都度変更されます。
シーズン中は活・生鮮・冷凍解凍品が市場に出回り、この間アラスカ・カナダ西岸からは年間約1,000トンもの冷凍品が日本向けに輸出されます。
タラバエビ類は甘みがあることに加えて、殻と身が離れやすく、生食に向いています。刺し身・焼き物・テンプラにしても甘みがあり、大変美味です。