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タラバガニ (漢字名:鱈場蟹、分類:十脚目タラバガニ科、英名:Red King Crab) (1)

タラバガニはカニ漁業における最重要魚種で、日本海から北海道沿岸、オホーツク海、ベーリング海、アラスカからカナダ沿岸にかけての水温10℃以下の海域に分布しています北海道のタラ漁場(鱈場)で延縄漁具にかかって獲れたところからこの名で呼ばれるようになったそうです。タラバガニ科に属するカニは、カニの形はしていますが、ズワイガニ・ケガニ・ダンジネス等とは違って、真のカニ類ではありません。タラバガニは最後の脚が退化し甲の下に隠れているため、一見はさみを含め4対の脚があるように見えます。これはヤドカリの特徴で、驚いたことにタラバガニは実はヤドカリの仲間なのです。全身が暗紫色、甲羅は丸形で、オスの甲羅は平均22cm、メスの甲羅は16cm程度(資源保護のため、メスはアラスカでは禁漁になっています)。寿命は20年以上にも及ぶといわれ、大きいものでは甲羅は25cm、歩脚を広げると1m以上、重さは11kg以上にもなります。

1970年代に200海里経済水域時代に入り、1980~1990年代に200海里規定が定着して以降、世界の漁場が狭められ、魚介類の国内水揚量は激減しました。この200海里規定の影響によりタラバガニの日本国内生産量も減少し、流通しているもののほとんどは、ロシアまたはアラスカ産の輸入物となっています。ちなみに、最近の活・生・冷凍タラバガニの総輸入数量は約30,000トンで、そのうち、ロシアからが約90%、米国からが約10%となっています。

2008-2009年のタラバガニ漁のシーズンも、例年通りアラスカのブリストル湾で10月15日から解禁となり、90隻以上の漁船が一斉に出漁しました。

掲載:2008年10月

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