ウニは、米国やメキシコ、そしてカナダでも大量に漁獲されています。以前はシアトル近辺でも活ウニを加
工生産した生ウニが木箱に入れられ、空輸で築地魚市場に出荷されていました。時期によっては、メキシコ及び
カナダからも活ウニをトラックで輸入し、加工していたようです。
ピュージェット・サウンドのウニのシーズンは、10 月から翌年の5月頃までで、ムラサキウニやバフンウニが漁獲されます。
ウニは食べる海藻によって生殖巣の色が異なるそうです。12月から翌年の1月までは、生殖巣も大きくなり、味も歩留まりも良くなります。
35年前ごろに、宇和島屋の水産物の輸出を主にした子会社 Uwajimaya Pacific International 社から、ピュージェット・サウンド産とアラスカ産の活ムラサキウニ(red sea urchin)とバフンウニ(ガゼとも呼ぶ green sea urchin)を東京と北海道のお客様向けに輸出したことがあります。魚市場、業務用、あるいは加工向けだったのでしょう。ちなみに、当時のウニの重さや長さなどの比較は、下の表の通りでした。
ムラサキウニ | バフンウニ | |
重さ(平均) | 300g | 70g |
直径(平均) | 9.5cm | 6.5cm |
歩留まり(平均) | 19% | 22% |
長さ(平均) | 8cm | 4.5cm |
取引先の日本の水産加工業者から、「等級外の冷凍ウニを探して欲しい」という依頼をいただき、米国産と
カナダ産で探しまわりました。等級外ということはわかっていましたが、どの程度の品で、価格帯がどの程
度なのか検討がつきませんでしたので、検品結果と加工業者の提出値に口銭を乗せた価格を知らせ、何度
も 検品しながら輸出したことが思い出されます。