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ワカサギ (公魚:Pond Smelt、分類:サケメ目キュウリウオ科ワカサギ属)

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ワカサギ

AC

ワカサギは淡い銀色をし、成魚でも15cm ぐらいにしかならない小魚です。

帆曳き網、刺し網などで漁獲されますが、冬には凍結した湖面に穴をあけてする氷上釣りでも釣ることができ、夏冬を通して我々の食卓に上がります。

江戸時代、霞ケ浦産のものが公方様(将軍)に献上されて以来、 『公魚』(公儀御用の魚)という字を当てるようになったとも言われています。

もともとアラスカはベーリング海の海岸寄りや北海道周辺に生息していましたが、淡水にも住める性質があるため、今では霞ヶ浦・富士五湖・榛名湖など全国各地の湖沼にも移されています。

沿岸海域や汽水湖に生息しているものは、産卵期にのみ河川をさかのぼるという生活史を持ちますが、海とつながりのない湖沼に移植されたものは、生涯を淡水中で生活します。

こういった移植事業の歴史は古く、大正末期にはすでに行われ、最近では中国にも移植されています。寿命はおおむね1~2年で、多くは産卵後に死にます。

淡白で美味しく、脂肪分が少ないので、テンプラやフライなどによくあい、塩焼き・素焼き・佃煮にしてもおいしいものです。

また、ワカサギは別名 "Japanese smelt" とも呼ばれています。宇和島屋で販売しているワシントン州の沿岸で漁獲された生鮮 "smelt"(シーズンは8月から11月頃まで)はワカサギと似た魚ですが、学名は違います。

米国およびカナダの湖水で獲れる小さなレイク・スメルト(lake smelt)はワカサギと学名(Hypomesus)も近く、宇和島屋では1年中切らさず冷凍で販売してますので、ワカサギの代替としてぜひお試し下さい。

宇和島屋では日本で製造されたワカサギの佃煮を販売していますが、佃煮類では一番の売れ筋商品で、日本人のワカサギ好きを物語っています。

掲載:2006年11月

『お魚豆知識』 は、宇和島屋鮮魚部の沖良三さんが発行している 『Seafood Newsletter』 の一部です。宇和島屋の入荷商品やおすすめ商品の情報が満載ですので、ぜひご購読ください。お申し込みは seafoodnews@uwajimaya.com まで、日本語でどうぞ。



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