お魚豆知識– category –
ワシントン州で味わえるいろいろな魚について、宇和島屋鮮魚部の沖さんが解説してくれます。
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チョウザメ (Sturgeon)
キャビア 世界の3大珍味は、キャビア、トリュフ(キノコの一種)、フォアグラ(鴨の肝臓)と言われているそうです。 キャビア(Caviar)はチョウザメ(米名 sturgeon:スタージョン)の卵(sturgeon roe)を塩漬けにしたもので、主に高級なオードブルとし... -
ハマチ (Yellowtail)
最近では養殖ハマチが有名ですが、ハマチという名前は本来、発育途中のブリに与えられた名前。実際は、年齢・成長段階、そして土地によって呼び名が異なります。 関東: ワカシ(15cm 前後) → イナダ(少年期:30~40cm) → ワラサ(青年期:50~60cm) →... -
マニラクラム (英名:Manila clam 別名: Steamer clam)
マニラクラムは、ワシントン州とオレゴン州に広く分布している二枚貝です。天然、および種苗生産がありますが、ほとんど見分けがつきません。 漁場にまかれた稚貝は3年で親貝になり、殻長は約5cm、殻高は約3cm になります。形状、および味とも日本産のアサ... -
タチウオ (太刀魚:Belt Fish、分類:スズキ目タチウオ科)
タチウオは、世界の熱帯から温帯にかけて32種、日本近海に11種が分布し、大陸棚やその斜面、海山の周辺の表層から水深200mくらいまでに生息しています。 体長は70cm~1mで、色は鮮やかな白銀色で、背びれは黄色みがかり、腹びれはありません。大きな口に鋭... -
イボダイ(疣鯛、英名:butterfish、pompano)
イボダイは、体長12cm~18cm程度の小型魚。銀灰白色で、体表はシマアジに似た押型線が浮き出ており、体表面より粘液を出す性質があります。これがバターを塗ったように見えるため、英語では butterfish と呼ばれています。 イボダイは日本の魚市場ではエボ... -
マナガツオ (真名鰹、真魚鰹:Pomfret)
マナガツオは、「西海にサケなし、東海にマナガツオなし」といわれ、市場の魚の中で高級魚の部類に入る魚。カツオの名がついていても、カツオとは格好もまったく異なった菱形で、体長は45~60cm程度で、灰青白色、皮が薄く、鱗が落ちやすい魚です。 名前の... -
テイラピア(川雀、カワスズメ、英名:tilapia)
ティラピアの原産地はケニアやモザンビークなどのアフリカ大陸南東部。雌が卵・仔魚を口内飼育するため繁殖が容易で、食性がプランクトン種などで動物性飼料を必要としないため、熱帯の開発途上国を中心に世界各地で養殖されています。 本種は養殖ティラピ... -
カズノコ (数の子:Herring Roe)
カズノコはニシンの卵を塩蔵したもので、「数の子」という名は子孫繁栄を意味するとされ、お正月に欠かせない食材となっています。 宇和島屋では、お正月用に毎年6月には早々とアラスカ産のNO.1及びNo.2を確保してきました。また、日本製のパック入り味付... -
イイダコ (漢字名:飯蛸、分類:八腕形目マダコ科、英名: Octopus)
イイダコは軟体動物のマダコ科で、脚は胴頭部の2倍の長さにもなりますが、体長は腕まで加えて25センチに満たない程の小さなタコです。一般に灰紫ですが、体の色は変化します。秋冬に体の中に直径6~7ミリ、短径2.6~2.9ミリの大粒の卵をもった時の煮付けが... -
たらこ・明太子 (Pollock Roe)
たらこはスケトウダラ(pollock)の卵巣を塩蔵したもので、明太子(pollock roe)はそれに唐辛子を加えて漬け込んだものと思われている場合が多いようです。 しかし、九州ではたらこと明太子は同じもので、博多名物の唐辛子漬けのものは「辛子明太子」と呼... -
サバ (鯖:Mackerel)
サバの仲間と言えば、通常、マサバやゴマサバやゴマサバを、またマグロの仲間と言えばクロマグロやキハダのようなマグロを連想し、両者には関連がないと一般的に思われています。 ところが、これらの魚はスズキ目サバ科という分類学上の一つのカテゴリにま... -
ナマコ (海鼠:Sea Cucumber、分類:ナマコ綱)
黒色と茶褐色のものがあるナマコは、その姿形がキュウリに似ているためか、英語では "sea cucumber" と呼ばれています。 全身がやわらかいので、軟体動物と思われがちですが、ウニやヒトデと同じく棘皮動物です。体長は長くて40cm にもなり、左右相称形で... -
イクラとスジコ (筋子)(1)
イクラ ロシア語の「Ikra」に由来する「イクラ」は、元来は「魚の卵」という意味ですが、日本ではその塩蔵品を指します。 イクラの作り方を簡単に説明しますと、鮭鱒の腹から鮮度の良い袋状の卵巣を取り出し、原卵をばらばらにしながら卵膜を取り除いて、... -
イクラとスジコ (筋子)(2)
スジコ 主に8月下旬から11月にかけ北海道で漁獲され、日本の正月用の新巻きの主な材料となるシロ鮭(一般には秋サケと呼ばれる)は、良質な塩イクラの原料としても非常に価値があります。 ソ連時代は日本産イクラの生産量で米国産イクラの相場が決まったと... -
メカジキ (漢字名:女梶木、分類:スズキ目メカジキ科、英名:Sword Fish)
カジキの仲間は大きくメカジキ科とマカジキ科に分けられます。その大きな違いは、メカジキ科には腹びれがなく、マカジキ科にはあることです。 カジキは漢字で「梶木」や「舵木」と書きます。いずれも船の用材を指しますが、この魚があまりにも凶暴なため、...