Neototems
ファウンテンの横で泳ぐ大小2頭の鯨

グロリア・ボーンスタインはニューヨークのハンター・カレッジでアートを学び、パリやサンディエゴでもアートの教育を受けたアーティスト。インターナショナル・ファウンテンの西側で、大小2頭の鯨が泳いでいるというこの作品は、ボーンスタインがシアトルで初めて設置したパブリック・アートだ。チルドレンズ・シアターとパシフィック・サイエンス・センターの間に設置された『Neototems Children’s Garden』 (写真下)の鯨の尻尾が、小さい方の鯨の尻尾という設定になっている。
この作品は、「地面の下を泳ぐ鯨が、エリオット湾の海水とレイク・ユニオンの淡水を結んでいる」というネイティブ・アメリカンの言い伝えにヒントを得たもの。チルドレンズ・ガーデンに飛び出した子供の鯨の尻尾は、今にも泳いでいってしまいそうだ。ボーンスタインはアートを作ることを1つのヒーリングとしてとらえ、1979年にはシアトルのアンティオック大学で心理学修士号を取得し、セラピストとしても活動している。
【作者】 Gloria Bornstein
【制作年】 1995年・2002年
(掲載:2011年11月)