2025年7月12日、佐々木禎子さんの銅像が何者かによって切断され、盗まれていることが発見されました。警察が捜査を行なっています。
シアトルの「ピース・パーク」は、ワシントン大学のそばにある小さな公園です。
荒れ果てていた土地を、シアトル市民が何年にもわたって整備し、広島への原爆投下から45年目の1990年8月6日に公開されました。
その中央にあるのが、2歳の時に被爆し、12歳だった1955年に白血病で亡くなった佐々木禎子さんの銅像です。
ワシントン大学の森林学教授で平和活動家だった広島名誉市民のフロイド・シュモー博士(Floyd Schmoe:1895-2001)が発案したもので、シュモー博士が1988年に広島平和賞を授与された際の5000ドルの賞金を投じ、制作されました。
シアトルのアーティスト、ダリル・スミスが制作した銅像は、折り鶴を持った右手を上にあげた等身大の禎子さん。
作品名は『Sadako and the Thousand Cranes』 です。
その台座には、下記の言葉が刻まれています。
Sadako Sasaki
Peace Child
She gave us the paper crane
To symbolize our yearning for peace in the world
A gift to the people of Seattle
この文章の下にある Fratelli’s Ice Cream とは、この銅像の制作費を寄付したアイスクリーム屋の名前です。残念ながら、Fratelli’s Ice Cream は1988年に売却され、現在は残っていません。
この銅像は、これまで数回にわたりいたずらで損傷する事件がありましたが、そのたびに修復され、毎年たくさんの人が折り鶴をかけに訪れています。