感謝祭
アメリカのホリデー・シーズンの幕を開けるのは、11月第4木曜の感謝祭(Thanksgiving Day)。秋の収穫に感謝し、家族の絆を確認する日です。政府機関は休業となり、学校や企業は木曜から日曜までの4連休となるところがほとんど。故郷を離れて暮らす人々も実家に帰って家族とともに食卓を囲みます。
クリスマス
12月25日は、クリスマス。これは、イエス・キリストの誕生を祝う、キリスト教の最も大事な祝祭日です。アメリカはキリスト教国家ではありませんが、クリスマスは国の祝祭日となっており、キリスト教の教会ではその前日の24日にミサが行われます。
11月の感謝祭が終わると町のあちこちがライトアップされてツリーが飾られ、クリスマスの音楽祭などのイベントが開催されます。25日当日は一家だんらんの日で、各家庭ではターキーやハムなどの特別料理を食べます。
日本ではクリスマスを “イベント” として楽しむ人が多く、本来の宗教的な意味が認識されていないようです。一方、表立ってはクリスマスを祝うようになっているアメリカでは、実際はさまざまな宗教の信者が共存しており、誰もがキリスト教徒と同じようにクリスマスを祝うわけではないことが頻繁に指摘されています。例えば、軽い気持ちで “Merry Christmas” とキリスト教以外の宗教の信者に言うことは、結果的に相手に不快な思いをさせてしまうことになりかねません。したがって、口頭や書面では “Happy Holidays”(良いホリデーを)、書面では “Season’s Greetings”(時候のご挨拶)などが無難な言い方とされます。キリスト教徒でなければ “Merry Christmas” と言う必要はありませんし、また、”Merry Christmas” と言われても、キリスト教信者でなければ “Happy Holidays” と返事をしても問題ありません。
(掲載:2013年10月 編集部)