シアトルの南にあるタコマ市の出身で世界的に有名なガラス作家、デール・チフーリの特徴的な作品を多数展示した庭園 『チフーリ・ガーデン・アンド・ガラス』は、シアトルで人気の観光スポットの一つです。
2012年5月末にオープンした1.5エーカー(1,836坪)の敷地には、さまざまな作品がテーマ別に展示されています。
ワシントン大学でインテリア・デザインを専攻していた際にガラスと出会ったチフーリ氏は1965年に卒業するや、ウィスコンシン大学で全米初のガラス・プログラムに入学。その後、ロードアイランド造形大学(RISD)で勉強を続け、後にガラス・プログラムを設立、教鞭をとります。
1968年にフルブライト奨学金によりイタリアはベニスのガラス工場で学ぶ機会を得たことで吹きガラスの作品をチームで作る方法を知り、1971年にワシントン州で開講したピルチャック・ガラス・スクールではそれを導入した作品作りを始めました。
チフーリは、吹きガラスのスタジオ制作ムーブメントのリーダーとして知られ、1992年に米国初の人間国宝賞(National Living Treasure Award)を受賞しました。
チフーリ氏の作品がシアトル・センターで展示されたことがきっかけとなったこの庭園は、エキシビション・ホール、庭園、ガラスハウスで構成され、2011年8月の着工から約10ヶ月で完成。
「まるで自然の中から生まれたかのような作品を作りたい」とたびたび口にするチフーリ氏の構想により、この庭園も典型的なギャラリーの展示とはかけ離れたユニークな空間となっています。
この庭園には、コレクターとしても知られるチフーリ氏が個人的に収集してきた、さまざまなアイテムが展示されたバーがあります。店内に入ると、天井にアコーデオン、壁には人形、各テーブルにはインク壷やメキシコの灰皿、ポケットナイフ、目覚まし時計、ブリキのおもちゃ、果汁絞り器などのコレクションがいっぱい!
日が高いうちに庭園を歩き、食事をゆっくり楽しんで日が沈んだ後にまた庭園を歩いてみるのがおすすめ。夜にはまた違った雰囲気が楽しめます。(このレストランには、庭園入場者しか入れないようになっています)