シアトルのダウンタウンからバスで約20分北上したところにあるワシントン大学(英語名はUniversity of Washington、略してUW:ユーダブ)は、1861年に開校した、西海岸では2番目に長い歴史を誇る、ワシントン州最大の総合州立大学。シアトル校、タコマ校、ボセル校の3つのキャンパスがあり、中でもシアトル校は2021年秋の時点で約48600人の生徒が通う、最大のキャンパスとなっています(参考:ワシントン大学)。
1861年に開校した当初はシアトルのダウンタウンにキャンパスを構え、小学校・中学校・大学がありましたが、1894年に現在のキャンパスに移転した時に大学のみとなりました。総面積634エーカー(約2.6平方キロ)もある広大なキャンパスには、最大収容人数約7万人のハスキー・スタジアム、博物館やギャラリー、劇場なども含めて約220もの建物があり、シアトル校には毎年平均して約4万8千人もの学生が在籍しています。
美しいキャンパスには、毎年たくさんの観光客も訪れます。ワシントン大学のレッド・スクエアと呼ばれる広場に面し、荘厳な雰囲気をかもしだすスザロ図書館(Suzzallo Library)は必見。Business Insider による「全米で最もクールな大学図書館16」に選ばれ、特に読書室は映画 『ハリー・ポッター』 に登場するホグワーツ魔法魔術学校を彷彿とさせることでも知られています。
また、ワシントン大学は全米レベルで有名なシアトルきっての桜の名所でもあります。中庭(The Quad)のソメイヨシノの並木はとても見事。開花時期がとても短く、天候に左右されますが、春にシアトルにいるならぜひ足を運んでみてください。
キャンパスの北端にあるバーク・ミュージアムは、米国北西部(パシフィック・ノースウエスト)の土地、植物、動物、ネイティブ・アメリカンの歴史や文化などについて伝える博物館。1885年に若手自然研究家たちが創設したもので、2019年に新しい建物に移転したことにより、ワシントン州唯一の恐竜の化石を含む所蔵品1600万点の約60%が6つのギャラリー、遊び場、ラボ、ワークルームなど12のスペースで公開されており、敷地内では8万種類の在来植物が栽培されるようになりました。
レイク・ワシントン沿いというロケーションから、ボートやヨット、カヌー、カヤック、ウインド・サーフィンなどのウォーター・スポーツも盛ん。ウォーターフロント・アクティビティ・センターで、生徒職員だけでなく、一般市民もカヌーなどを借りることができます。
キャンパスの西側の地域は、『ユニバーシティ・ディストリクト』、略して 『U District』(ユー・ディストリクト)と呼ばれる学生街。中心となる NE 45th Street と University Way(通称、The Ave)の交差点からは、本屋、古着屋、映画館、レストラン、カフェ、雑貨などの店が並んでいます。キャンパスライフに必要な書籍や画材、ソフトウェア、文具などを取り揃えた大学の生協、ユニバーシティ・ブックストアには、マスコットのハスキー犬をあしらった衣類や雑貨などもあるので、ぜひチェックしてみましょう。