映画ロケ地めぐり 『Humpday（ハンプデイ）』 同性愛映画の制作を通して2人の男の友情を描く

あらすじ

約10年ぶりに旧友アンドリュー（ジョシュア・レナード）と再会し、パーティに誘われたベン（マーク・デュプラス）。堅実な生活を送る自分と異なり、自由奔放な生き方を楽しんでいるアンドリューと一緒にいることに居心地の良さを感じたベンは、そのまま夜更けまで滞在してしまう。そして酔っ払った勢いで2人が思いついたのは、シアトルの情報誌 『The Stranger』 が主催するアマチュア・ポルノ映画祭 『Hump!』 に同性愛をテーマにした作品を出品するということ。そのために2人は、アンドリューとの付き合いを嫌がるベンの妻アンナ（アリシア・デルモア）を説得し、異性愛者であるにも関わらず同性愛者を演じることにチャレンジしようとするが・・・。

On Screen

リン・シェルトン監督はシアトル在住の映画監督。3作目となったこの作品は2009年のサンダンス映画祭で特別審査員賞を受賞し、同年のシアトル国際映画祭ではセンターピース・ガラで上映された。シェルトン自身もアンドリューの彼女役としてふしだらな女性を演じている。アリシア・デルモアを始め、主役2人を除く多くのキャストはシアトルで集められた。

撮影は2008年の夏に10日間にわたってシアトルで行われた。ベンとアンドリューがバスケット・ボールをしてふざけ合っているのはユニバーシティ・ディストリクトの住宅街。メトロのバスが映るシーンもある。

『Hump!』 は 『The Stranger』 が主催するアマチュア・ポルノ映画祭で、2005年に第1回が開催され、2011年で7回目を迎えた。シェルトン監督自身、2007年度の同映画祭に出席している。 2011年にはシアトルとサンファン諸島で撮影した新作のロマンティック・コメディ 『Your Sister’s Sister』 を発表し、トロント国際映画祭に出品したシェルトン監督。2012年はサンダンス映画祭で上映されたほか、シアトル国際映画祭のオープニング・ナイト・ガラでも上映された。