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ワシントン州でロードトリップ!「カスケード・ループ」の基本

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カスケードループ

カスケード・ループは、ワシントン州のカスケード山脈の北部の東西をじっくり探検するドライブルートです。全行程は約440マイル(約704km)もあり、その景観の良さから2021年に米国シーニックバイウェイ/風景街道(National Scenic Byway)に選ばれました。また、ワシントン州シーニック・アンド・レクリエーショナル・ハイウェイ(Washington State Scenic and Recreational Highway)にも指定されています。

カスケード・ループの見どころ

ワシントン州は、そのほぼ中央部で南北に連なるカスケード山脈の西側と東側で気候が大きく異なります。それを体験できるのが、このカスケード・ループなのです。

ワシントン州西部の区間では、シアトルのある緑豊かなピュージェット湾地域、農地が広がるスカジット・バレー、そしてカスケード山脈の東側のワシントン州東部の区間では、秋は紅葉が美しいドイツ村レブンワース、リンゴなどの果樹園が広がるウェナチー、全米3位の水深を誇るレイク・シェラン、農地が広がるメソウ・バレー、西部劇の街ウィンスロップ、ダイナミックなノース・カスケード国立公園、ワシントン・パス(カスケード山脈の峠の一つ)、ターコイズブルーの水をたたえたレイク・ディアブロ、針葉樹林が連なるスティーブンズ・パス(カスケード山脈の峠の一つ)など、見どころをあげたら、きりがありません。

カスケード・ループの基本

距離全行程約440マイル(約704km)
※直線で考えると、東京からなら函館か広島、大阪からなら仙台か屋久島ぐらいまでの距離。
交通機関カスケード・ループを一周するための公共交通機関はないため、唯一の交通手段は車です。なお、シアトル~レブンワース、シアトル~ウェナチーなど、部分的にバスが運行しているところもあります。
道路事情カスケード・ループは高速道路を使うため、すべて車線の広い、舗装道となっている。しかし、山間部はカーブが多く、ガードレールのない場所やセンターラインがほとんど消えているところもあるので十分に気をつけましょう。また、街灯が少ないところもあるので、日中でも常にライトをつけて走行するのがおすすめ。日の出前・日没後の運転は危険なので避けること。また、カスケード・ループの大半は年中開通していますが、マザマからニューハーレムの約50マイルは、たいてい11月中旬から4月中旬まで大雪で閉鎖されてしまいます。雨や雷などで土砂崩れが発生して道路が閉鎖されることもあるので、ワシントン州交通局(WSDOT)のウェブサイトやソーシャルメディア、道路交通情報の電話(511)で必ず状況を確認しましょう。
時計回り?
反時計回り?
全行程約440マイル(約704km)のループを描くカスケード・ループは、時計回り(西から東)と半時計周り(東から西)の両方で楽しめます。マザマからニューハーレムを通る20号線(Highway 20)を通るなら、坂を下る時にディアブロ湖とロス湖を一望できる反時計回り(東から西)がおすすめ。また、見どころがレブンワース、ウェナチー、レイク・シェラン、ミソウ・バレーという東部に集中していること、ワシントン・パスは東から西へ走る方が眺めが良いこと、ノース・カスケードを越したところから湧き出るスカジット・リバーが西のピュージェット湾へ向かいながらどんどん大きな川となっていくのを眺められることなどを考慮すると、エベレットからレブンワースへ向かう反時計回りがよいでしょう。
時期美しい景色を楽しむなら、基本的に7月から10月上旬がおすすめ。早すぎると常緑樹だけで新緑も花もなく、乾燥地ではひたすら茶色の丘が続くようなさみしい景色ばかりになりかねません。とは言え、毎年気候や道路状況は異なるので、十分な下調べと計画が必要です。
天気どんな場所でも晴れの日と曇や雨の日とでは印象が異なります。特にこのカスケード・ループは大自然を満喫しながら走るルートなので、曇や雨では危険な上に、せっかくの展望台からもあまりいい景色が見えないこともあるでしょう。天気予報を見て、晴れの予報が続く時を狙って行くようにしましょう。
全行程に
かかる日数
距離だけを見れば「交替でずっと運転すれば一日で充分」と思うかもしれませんが、それでは早朝から深夜までひたすら移動し、見どころにちょっと立ち寄るだけになってしまいます。そんな「やった」「行った」を目的に移動するのではなく、ワシントン州のスケール、地形や気候の多様さ、各地の見どころをゆっくり楽しむ「旅」になるように計画しましょう。
出発前の注意点出発前にガソリンは満タンにし、旅行中は常に半分はガソリンが入っているようにしましょう。 良好な状態の車で出かけましょう。起伏の激しい山中を走るため、オーバーヒートしやすい車や、坂道を登る馬力のない古い車など、走行に何らかの問題がある車はおすすめできません。 イベント開催期間や夏休み期間は主なホテルやモーテル、Bed & Breakfast はいっぱいになりがち。宿泊所は予約しておきましょう。車中泊は避けること。 キャンプをする場合、予約ができるところは予約しておきましょう。先着順のところは午前中に到着しないといっぱいになることもあります。 ハイキングのトレイルに駐車するには、ノースウエスト・フォレスト・パス(Northwest Forest Pass)が必要なので、出発前に購入しておきましょう。 山間部はクマやクーガーなどの野生動物が出没することがあります。対処方法はそれぞれで調べておきましょう。
給油各地の町にはガス・ステーションがあり、現金やクレジット・カードでの支払いを受け付けています。給油はほとんどがセルフ・サービスのみ。
安全対策町と町を結ぶ道路は、夜間は特に人も車もあまり通行していません。夜間に過疎地を走行するのは避けること。また、車上狙いは田舎でも発生します。貴重品や鞄などはすべてトランクに入れること。
事故・違反事故の際は警察に通報し、人身事故なら救急車も呼びましょう(911)。交通規則違反で捕まった場合は、警察の指示に従うこと。とにかく安全運転を心がけましょう。
無料ガイドブック非営利団体カスケード・ループ協会が無料ガイドブックを配布しています。オンラインで申し込みましょう。

取材協力: カスケード・ループ協会

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