レイク・シェランからコロンビア・リバー沿いに北上したところに広がるミソウ・バレー(Methow Valley)。ワシントン州北中部にあり、大自然の中で過ごすのが好きな人にぴったりのところです。夏から秋はハイキング、マウンテンバイク、釣り、キャンプなど、冬は全米最大級のクロスカントリースキートレイルネットワークでクロスカントリースキーを存分に楽しめるようになっています。
中心となるのは、開拓者の街でアーティストコミュニティとしても知られるウィンスロップ(Winthrop)。西部開拓時代風の建物が並び、観光客に人気のスポットです。また、ウィンスロップの手前のトゥイスプ(Twisp)という町は夏は地元のアートギャラリーやファーマーズマーケットで賑わい、ウィンスロップからさらに西へ進んだところにあるマザマ(Mazama)という町ではアウトドアアクティビティが楽しめます。
ミソウ・バレーの基本情報
主な町:
ウィンスロップ(人口504人)
トゥイスプ(人口992人)
マザマ(人口158人)
ウィンスロップ観光案内所
Winthrop Visitor Information
www.winthropwashington.com
開拓者の街ウィンスロップ
ミソウ・バレーの中心は、開拓者の町ウィンスロップです。ミソウ・リバーとチーワック・リバーの合流地点近くにあり、現在は毎年60万人の観光客が訪れる一大観光地ですが、もともとは金鉱に惹きつけられた白人が1880年代後半に入植したのがその始まりと言われています。
ウィンスロップという町の名前は、冒険家でもあったアメリカ人作家セオドア・ウィンスロップ(1828-1861)に由来しています。ウィンスロップは、ワシントン準州(ワシントン・テリトリー)での体験を小説化した『The Canoe and the Saddle』(1862)で現在のワシントン州の風景や自然を生き生きと描き、ネイティブ・アメリカンとの複雑な関係についても描写して高く評価されました。1800年代後半にこの地で交易所と郵便局を設立し、この町の創設者の一人となったガイ・ウェアリングは、自身の親しい友人だったウィンスロップを称えて町の名前としました。
1960年代後半に金鉱が下火になり、ゴーストタウン化の危機に直面すると、ワシントン州のカスケード山脈のそばにある町レブンワースがドイツのババリア地方を模した大改造で成功を収めたことに倣い、ウィンスロップもテーマに沿った町おこしをすることを決定します。1972年にはレストランやショップ、保安官事務所に至るまで、西部劇そのものの町が完成し、現在もたくさんの観光客が訪れる町となりました。
アクティビティ
夏から秋はハイキング、マウンテンバイク、釣り、キャンプ、乗馬、ゴルフなどが楽しめます。独立記念日に開催されるロデオ大会は特に人気の高いイベントで、州内外からたくさんの人が集まります。
また、冬は全米最大級のクロスカントリースキートレイルネットワークで、クロスカントリースキーを存分に楽しめるようになっています。
ウィンスロップの北西13マイルにあるマザマ(ギリシャ語で山羊を意味する)も秋はハイキング、冬はクロスカントリースキー、ダウンヒル・スキー、スノーシュー、スノーモービルを楽しむ人でにぎわいます。
ウィンスロップの主な見どころ
Shafer Museum シェーファー博物館
shafermuseum.com
ウィンスロップの町を造ったガイ・ウェアリング氏が1897年に建てたログハウス。開拓者らが農業や採鉱に使った道具・自転車・家具・ライフルが展示されています。1923年に製造されたリッケンバッカーのモーターサイクルは現存している80台のうちの一つ。
North Cascade Smokejumper Base ノースカスケード森林消防隊員基地
www.northcascadessmokejumperbase.com
山火事の消火活動を空から行った場合の安全性と効果を調べるために、1939年に初めてパラシュートの落下実験が行われたところ。無料ツアーもあり。米国内にはアラスカ・カリフォルニア・オレゴン・アイダホにも森林消防隊員の基地があります。
Winthrop National Fish Hatchery ウィンスロップ国立養魚場
www.fws.gov
年間150万匹のチヌック・サーモンと75万匹のマスを養殖しています。