※この記事は2016年に掲載されたものです。
アメリカのレストランやバーでは習慣化しているチップ。チップのない国から来ると、「そもそもなぜチップを渡す必要があるのか」「決められた仕事をしてるだけじゃないか」と思うことも少なくないわけですが、サービスの質にかかわらず、10~20%を支払うのが一般的です。
でも、シアトル市が最低賃金を時給15ドルに引き上げてから、一部のレストランでは、人件費の増加を補うため、次のような対策を採用しています。
(A) チップをなくし、メニュー全体の価格を引き上げる
⇒ お客が支払うのは、飲食代+税金
(B) チップをなくし、飲食代の合計にサービス料を加算する
⇒お客が支払うのは、飲食代+税金+サービス料(飲食代と税金の合計に対する割合)
これまでサービス料(service charge)は大人数のグループの場合などに限られていましたが、上記(B)のレストランでは人数に関係なくサービス料が加算されます。
ここで気をつけたいのが、ワシントン州の税法では、飲食代にサービス料を加算した金額に対して税金がかかるということ。
シアトルの人気シェフ、イーサン・ストウェル氏が経営する 『Tavolata』 での食事を例に、飲食代が$152.00だった場合の内訳を見てみましょう。
飲食代 $152.00
サービス料(飲食代の20%)$30.40
税金(飲食代とサービス料を足した合計の9.6%)$17.51
合計金額 $199.91
ワシントン州レストラン協会によると、レストランはこのサービス料20%を請求することをメニューとレシートに明確に記載していなくてはなりません。メニューに書かれていない場合、注文する前に確認してみましょう。
掲載:2016年9月 更新:2023年2月