手付かずの自然に囲まれた美しい海岸。
オゼット
Sekiu(シキュウ)から Hoko-Ozette Road を約21マイル(約34キロ)南西に走ると、ワシントン州で3番目に大きな自然湖で約8マイル(約13キロ)の長さを誇るレイク・オゼットに到着します。
ネイティブ・アメリカンのマカー族が "Lake of the Sun" と呼び、有史以前から近年まで集落を形成していたこの湖は、スカンジナビア諸国からの入植者でにぎわった1800年代の一時期を経て、今ではハイキング、魚釣り、ボート乗り、カヤックをしに年間1万人以上が訪れるアウトドア・アクティビティのメッカとなっています。
しかし、自然を守るためにさまざまな規制が敷かれていることを忘れてはいけません。オゼット・レンジャー・ステーションで、潮の干満表・魚釣りの規制情報などを入手しておくのを忘れずに。
このレンジャー・ステーションは2つのトレイルの出発点でもあります。北側のケープ・アラヴァ・トレイル(Cape Alava)は森林を通り海岸へ行く片道約3.3マイル(約5.3キロ)のトレイルで、1800年代に入植者が住んだ農家アールストロムズ・プレーリー(Ahlstrom’s Prairie)を通ります。終着点のすぐ北側にはアメリカ本土(アラスカを除く)の最西端ケープ・アラヴァが見えます。ここはマカー族が住んだ漁村の遺跡が発見された場所で、1971年から11年にわたって発掘された品々はニア・ベイにあるマカー文化調査センターに展示されています。残念ながら、発掘現場自体は閉鎖されており、見ることはできません。
もう一つのトレイルは片道3マイル(約4.8キロ)のサンド・ポイント・トレイル(Sand Point Trail)で、これも海岸へ続いています。木製の板で造られたトレイルは非常に滑りやすいので、靴底が柔らかい靴がおすすめ。ケープ・アラヴァとサンド・ポイントの間にあるウェディング・ロック(Wedding Rock)は、ネイティブ・アメリカンが岩に骨・金属片・枝角を使って彫った岩面陰刻(petroglyph)で有名。レンジャー・ステーションで、岩面陰刻の説明書をもらっておきましょう。
なお、レイク・オゼットへ続く Hoko-Ozette Road は雨による土砂崩れなどで閉鎖されることがあります。ワシントン州運輸局のウェブサイトなどで道路状況をあらかじめ確認しておきましょう。
ラ・プッシュ
フォークスから約8マイル(約13キロ)のクリユート・インディアン居住地の中心地は漁村ラ・プッシュ。この名前はフランス語で「口」(くち)を意味する "la bouche" からつけられたそうで、クリユート・リバーの河口を表しています。
サーフィンやカヤックなどが楽しめる他、キャンプにも人気。このラ・プッシュのそばにあるファースト・ビーチから手付かずの美しい海岸線が約57マイル(約91キロ)南まで続きます。冬場は嵐に見舞われることも多いので、荒れ狂う海を見に来る人たちでにぎわいます。町の南側から始まる片道約0.75マイル(約1.2マイル)のトレイルで丘を越えると、その南にあるセカンド・ビーチに到着します。
クレイロック
ラ・プッシュから US 101を南下し、オリンピック半島最大の見どころであるホー温帯雨林に行ってみましょう。ホー温帯雨林からさらに南下すると、太平洋岸に並ぶビーチへのアクセス道路が右手に次々と現れます。また、クレイロック・ロッジは太平洋の波音を聞きながら、のんびりするのにおすすめ。このロッジのそばにはキャビンもあり、長期滞在を決め込む人たちでにぎわいます。
Visiting Ozette 国立公園の公式サイト
www.nps.gov
写真一部提供:North Olympic Visitors Bureau